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【悲報】AIが作った顔、人間の正解率は“コイン投げ”並みだった。ディープフェイクとの付き合い方

【悲報】AIが作った顔、人間の正解率は“コイン投げ”並みだった。ディープフェイクとの付き合い方

読む前に予想してみよう!

AIが作った顔の方が、本物の顔より「信頼できそう」と評価された研究がある

研究カード(どんな研究?)
対象
一般の成人参加者
規模
1実験あたり数百人、メタ分析は56論文・約8.6万人
研究の種類
オンライン実験・系統的レビュー/メタ分析
確かさ
★★★★☆
3秒でわかる

AIが作った顔写真と本物を見分ける実験で、人間の正解率は約48%。しかもAIの顔の方が「信頼できそう」と評価された。見た目より“出どころ”で判断するのが現実的。

ひとことで言うとAIの顔は人間の目ではほぼ見分けられない。「誰が出したか」を確かめよう!

もくじ
  1. 見分けられないうえに「信頼できそう」
  2. 「ボロ探し」に頼らない方がいい理由
  3. 「何が写っているか」より「どこから来たか」
  4. まとめ

「指の数がおかしい」「耳の形が変」「背景がゆがんでいる」――。少し前まで、AIが作った画像は、よく見ればどこかに“ボロ”がありました。

でも、その常識はもう通用しないかもしれません。AIが作った人の顔写真について調べた研究で、人間が本物と見分けられた確率は約48%。

つまり、コインを投げて決めるのとほとんど変わらなかったのです。

01見分けられないうえに「信頼できそう」

なぜAIの顔の方が信頼されるのでしょう。研究者たちは、AIの作る顔は「平均的な顔」に近くなりやすく、人は平均的な顔を信頼しやすいからではないか、と考えています。

2024年には、56本の論文、のべ8万人以上のデータをまとめた分析(Diel ら)も発表されました。画像・動画・音声・文章をひっくるめても、人間がディープフェイクを見抜く正解率は平均すると50%台半ばで、偶然とはっきり区別できないレベルでした。

見た目だけで「本物か、AIか」を判断するのは、もはやとても難しい。
見た目だけで「本物か、AIか」を判断するのは、もはやとても難しい。

02「ボロ探し」に頼らない方がいい理由

ネットには「ディープフェイクの見分け方」として、まばたきが少ない、歯がぼやける、照明が不自然……といったチェックポイントがよく紹介されています。

一方で、ちょっと希望のある研究もあります。米MITなどの Groh らが2022年に PNAS で発表した実験では、動画のディープフェイクについて、一般の人々の判断を集めると最先端の検出AIと同じくらいの成績になり、条件によっては人間の方が上手な場面もありました。顔を上下逆さまにすると人間の成績が落ちたことから、顔全体の自然さを感じ取る能力が役立っていると考えられています。結局は、人間とAIのチェックを組み合わせるのが現実的だと考えられています。

03「何が写っているか」より「どこから来たか」

見た目で判断できないなら、何を手がかりにすればいいのでしょうか。答えは出どころ(来歴)です。

画像や動画に「いつ・誰が・どの機器やソフトで作ったか」という来歴情報を埋め込む技術の標準化も進んでいます。将来は「来歴情報がないものは、まず疑う」という時代になるかもしれません。

04まとめ

AIが作った顔は、人間の目ではほぼ見分けられず、しかも「信頼できそう」に見えることさえあります。もう“目で見抜く”時代は終わりつつあるのです。

これからの合言葉は、「何が写っているか」より「誰が、どこから出したか」。驚く画像ほど、出どころを確かめるクセをつけましょう。

この研究を英語で読もう原田英語の English CornerNot long ago, AI-generated images often had obvious mistakes, such as strange fingers or twisted backgrounds. 音声 4択クイズ9問A2・B1・B2タップして開く

原田英語の English Corner

この研究を英語で読もう

Not long ago, AI-generated images often had obvious mistakes, such as strange fingers or twisted backgrounds. That is no longer true. In a 2022 study, Sophie Nightingale and Hany Farid showed 315 people real face photos and faces made by AI. On average, participants chose correctly only 48.2% of the time, which is about the same as guessing.

Even after receiving tips, another group reached only about 59%. In another experiment, people rated the AI faces as more trustworthy than real ones. The researchers think this may be because AI faces tend to look average, and people trust average faces. Since our eyes are not reliable, experts recommend checking where an image came from and whether trusted sources report the same thing.

122 words ・ CEFR B1

和訳を見る

少し前まで、AIが作った画像には、おかしな指やゆがんだ背景といった明らかな誤りがよくありました。それはもう当てはまりません。2022年の研究で、ソフィー・ナイチンゲールとハニー・ファリドは315人に本物の顔写真とAIが作った顔を見せました。平均すると、参加者が正しく選べたのは48.2%だけで、これは当てずっぽうとほぼ同じです。

コツを教わった別のグループでさえ、約59%にとどまりました。別の実験では、人々はAIの顔の方を本物の顔より信頼できそうだと評価しました。研究者たちは、AIの顔は平均的に見えやすく、人は平均的な顔を信頼するからではないかと考えています。私たちの目は当てにならないので、専門家は、画像がどこから来たのか、そして信頼できる情報源が同じことを報じているかを確かめるよう勧めています。

4択リーディングクイズ

Q1. What happened to the group that received tips?

Q2. Why might people trust AI faces more, according to the researchers?

Q3. What would the experts most likely advise you to do with a shocking photo online?

重要単語

  • deepfakeC1
    名詞AIで作った偽の画像・動画・音声The video turned out to be a deepfake. deep learning(深層学習)+fake(偽物)からできた新語。時事英語で頻出。
  • syntheticC1
    形容詞合成の、人工のSynthetic faces looked more trustworthy than real ones. 動詞 synthesize。synthetic fiber「合成繊維」。natural(天然の)と対比で使う。
  • trustworthyB2
    形容詞信頼できそうなPeople rated the AI faces as more trustworthy. trust+-worthy(~に値する)。praiseworthy, noteworthy も同じ作り。
  • provenanceC1
    名詞出どころ、来歴Check the provenance of a shocking image. 美術品の「来歴」が原義。フランス語 provenir(由来する)から。情報リテラシーの文脈で増加中。
  • chance levelC1
    名詞(句)偶然の水準(当てずっぽうの正答率)Their accuracy was close to chance level. 2択なら50%。by chance「偶然に」と同じ chance。
  • distinguishB2
    動詞区別する、見分けるIt is hard to distinguish real faces from AI faces. distinguish A from B「AをBと区別する」は最重要構文。tell A from B と同じ意味。
  • accuracyB2
    名詞正確さ、正答率Their accuracy was only 48 percent. 形容詞 accurate。with accuracy「正確に」。precision(精密さ)とセットで覚える。

動画でもっと知る

4コマでわかる

【悲報】AIが作った顔、人間の正解率は“コイン投げ”並みだった。ディープフェイクとの付き合い方の4コマ漫画
AIが作った顔写真と本物の写真、人間が見分けられた確率は約48%で、コイン投げとほぼ同じだったらしい。しかもAIの顔の方が「信頼できそう」と評価された。もう“目で見抜く”のは限界かも。

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出典・参考文献(4件)タップで表示
  1. Nightingale & Farid (2022) AI-synthesized faces are indistinguishable from real faces and more trustworthy, PNASdoi.org
  2. Diel et al. (2024) Human performance in detecting deepfakes: A systematic review and meta-analysis of 56 papers, Computers in Human Behavior Reportsdoi.org
  3. Groh et al. (2022) Deepfake detection by human crowds, machines, and machine-informed crowds, PNASdoi.org
  4. Cooke et al. (2025) As Good as a Coin Toss: Human Detection of AI-Generated Content, Communications of the ACMdoi.org