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定期テストの勉強はいつから? 答えは「2〜3週間前」。1,350人の実験から逆算する復習の間隔

定期テストの勉強はいつから? 答えは「2〜3週間前」。1,350人の実験から逆算する復習の間隔

読む前に予想してみよう!

同じ勉強時間なら、テスト前日にまとめてやるほうが成績は良くなる

研究カード(どんな研究?)
対象
一般の成人など
規模
1,350人超
研究の種類
実験研究(オンライン)
確かさ
★★★★☆
3秒でわかる

定期テストの勉強は2〜3週間前に始め、1回目と2回目の学習の間は、テストが1週間後なら「テストまでの日数の2〜4割」ほど空けるのが研究からの目安。前日の詰め込みより長く残る。

ひとことで言うとテスト勉強は早めに1回、少しあけてもう1回。これが最強の組み合わせ!

もくじ
  1. 前日の一夜漬けがもったいない理由
  2. 1,350人の実験でわかった「ベストな間隔」
  3. 定期テストの勉強計画を「逆算」で立てる
  4. どんでん返し:「分散した方が効く」と自分では気づけない
  5. まとめ

「定期テストの勉強って、いつから始めればいいの?」

結論から言うと、目安はテストの2〜3週間前です。そして大事なのは「いつ始めるか」以上に、同じ範囲を“日をあけて”最低2回勉強すること。記憶の研究では、1回目と2回目の間をどれくらい空けると一番よく覚えていられるかが、かなり具体的にわかってきています。

01前日の一夜漬けがもったいない理由

同じ1時間でも、前日に1時間まとめてやるのと、数日あけて30分ずつ2回やるのとでは、後者のほうが長く覚えていられます。これは分散効果(分散学習)と呼ばれ、心理学で最も確かな発見のひとつです。

2006年には、分散学習を扱った数百件の実験結果をまとめた大規模な分析が発表され、「間隔をあけたほうが記憶に残る」ことがはっきり確認されました。2013年に学習法を総点検したレビューでも、分散学習は「効果が高い」と最上位の評価を受けています。

一夜漬けが脳にどう悪いかは、一夜漬けの記事でも紹介しています。

021,350人の実験でわかった「ベストな間隔」

ざっくり言うと、テストが近いほど間隔は短め、遠いほど長め。そして間隔は「長すぎる」より「短すぎる」ほうが損をしやすい傾向がありました。

03定期テストの勉強計画を「逆算」で立てる

この研究をそのまま定期テストに当てはめることはできませんが(実験は雑学の暗記で、教科書の内容とは違います)、計画の目安にはなります。

ポイントは、1周目を早く終わらせること。1周目がテスト直前までずれ込むと、日をあけた復習をする時間がなくなってしまいます。

一気に登るより、間隔をあけた「休憩所」をはさむほうが記憶は長持ち
一気に登るより、間隔をあけた「休憩所」をはさむほうが記憶は長持ち

04どんでん返し:「分散した方が効く」と自分では気づけない

分散学習のやっかいなところは、やっている本人が効果を実感しにくいことです。

2009年の単語カードの実験では、分散して学んだほうが成績が良かった参加者が全体の90%もいたのに、最初の学習のあとで「まとめて学んだほうが効果的だった」と答えた人が72%にのぼりました。詰め込みは「その場でスラスラ思い出せる」ので、覚えた気になりやすいのです。(単語カードの細かい使い方は英単語カードの記事へ)

また、分散学習はテスト形式の復習(問題を解く・思い出す)と組み合わせると、さらに効果が上がると考えられています。詳しくはテスト効果の記事をどうぞ。

05まとめ

定期テストの勉強は「2〜3週間前」に始めて、同じ範囲を日をあけて2回以上。1回目を早めに終わらせ、数日〜1週間あけて解き直すのが、研究から見た効率のいいやり方です。

まずは今日、次のテストの日付をカレンダーに書いて、3週間前に印をつけるところから始めてみましょう。

この研究を英語で読もう原田英語の English CornerMany students study only the night before a test, but research shows that this is not the best way to… 音声 4択クイズ9問A2・B1・B2タップして開く

原田英語の English Corner

この研究を英語で読もう

Many students study only the night before a test, but research shows that this is not the best way to remember things. If you study the same material on two different days, you will usually remember it longer. This is called the spacing effect.

In a 2008 experiment with more than 1,350 people, researchers changed the gap between the first study session and the review. They found that the best gap depended on when the final test was. For a test one week later, the best gap was about 20 to 40 percent of that time. Based on this, students should start about two to three weeks before a test and review after a few days.

116 words ・ CEFR B1

和訳を見る

多くの生徒はテストの前の晩にだけ勉強しますが、研究によると、それは物事を覚えるための最善の方法ではありません。同じ内容を別々の2日に勉強すると、ふつうはより長く覚えていられます。これは分散効果と呼ばれます。

1,350人以上が参加した2008年の実験で、研究者たちは最初の学習と復習の間隔を変えてみました。すると、最適な間隔は最終テストがいつかによって変わることがわかりました。1週間後のテストなら、最適な間隔はその期間の約20〜40パーセントでした。これにもとづくと、生徒はテストの2〜3週間ほど前に勉強を始め、数日あけて復習するのがよいでしょう。

4択リーディングクイズ

Q1. What is the main idea of the passage?

Q2. What did the researchers change in the 2008 experiment?

Q3. If your test is two weeks away, which plan fits the passage best?

重要単語

  • spacing effectC1
    名詞(句)分散効果The spacing effect is one of the most reliable findings in psychology. space(間をあける)の動名詞+effect。spaced repetition「間隔反復」は単語アプリの仕組みでもある。
  • cramB2
    動詞詰め込み勉強をするHe crammed for the test the night before. もとは「ぎゅうぎゅうに詰め込む」。cram for ~「~に向けて詰め込む」。cram school は「塾」。
  • intervalB2
    名詞間隔Leave an interval of a few days between reviews. inter-(間)+val(壁)。at regular intervals「一定の間隔で」は入試頻出。演劇の「幕間」の意味も。
  • retentionC1
    名詞記憶の保持Spaced study improves long-term retention. retain(保持する)の名詞形。customer retention「顧客の維持」などビジネスでも使う。
  • scheduleA2
    名詞・動詞予定(を立てる)Schedule your review sessions before the exam. 発音は米 /ˈskedʒuːl/、英 /ˈʃedjuːl/。be scheduled to do「~する予定だ」。ahead of schedule「予定より早く」。
  • optimalC1
    形容詞最適なThe optimal gap depends on when the test is. optimum(最適条件)の形容詞。optimistic(楽観的な)と同じく「最良」を表す opt- が語源。
定期テストの勉強はいつから始める? 1,350人超を対象にした実験だと、1週間後のテストなら復習の間隔は「テストまでの2〜4割」が最適だったらしい。つまり前日だけの詰め込みは、科学的にもったいない。

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出典・参考文献(4件)タップで表示
  1. Cepeda, Vul, Rohrer, Wixted & Pashler (2008) Spacing effects in learning: A temporal ridgeline of optimal retention, Psychological Sciencedoi.org
  2. Cepeda, Pashler, Vul, Wixted & Rohrer (2006) Distributed practice in verbal recall tasks: A review and quantitative synthesis, Psychological Bulletindoi.org
  3. Dunlosky, Rawson, Marsh, Nathan & Willingham (2013) Improving Students' Learning With Effective Learning Techniques, Psychological Science in the Public Interestdoi.org
  4. Kornell (2009) Optimising learning using flashcards: Spacing is more effective than cramming, Applied Cognitive Psychologydoi.org