心理学ホント

好かれる人は「質問」が多かった。特に効くのは話を深掘りする"フォローアップ質問"

好かれる人は「質問」が多かった。特に効くのは話を深掘りする"フォローアップ質問"

読む前に予想してみよう!

会話でたくさん質問すると、相手にしつこいと思われて好感度が下がることが多い

研究カード(どんな研究?)
対象
米国の成人・大学生
規模
数百人の会話データ(3研究)
研究の種類
実験+会話の自動分析
確かさ
★★★★☆
3秒でわかる

ハーバード大などの研究で、会話中に質問を多くする人ほど相手に好かれていた。特に効果的だったのは、相手の話をさらに聞く「フォローアップ質問」だった。

ひとことで言うと「それでそれで?」と聞き返す人は、好かれやすい!

もくじ
  1. 質問が多い人ほど、好かれていた
  2. 最強は「フォローアップ質問」
  3. なぜ質問で好かれるのか
  4. まとめ

初対面の人と話すとき、「何を話せばいいんだろう」と焦ってしまうこと、ありますよね。面白い話をしなきゃ、自分のことをうまくアピールしなきゃ——。

でも、ハーバード大学などの研究によると、好かれる近道は「話す」ことより「聞く」ことでした。もっと正確に言えば、「質問する」ことです。

01質問が多い人ほど、好かれていた

質問をたくさんすると「しつこい」「詮索好き」と思われそうですが、少なくとも初対面の会話では、そうはなりませんでした。むしろ、質問をする人は「よく聞いてくれる人」「分かってくれる人」として受け止められていたのです。

02最強は「フォローアップ質問」

研究チームは、会話の中の質問を何種類かに分けて分析しました。たとえば、

  • あいさつ的な質問:「元気?」
  • オウム返し質問:相手に聞かれたことを、そのまま聞き返す(「あなたは?」)
  • 話題を変える質問:相手の話とは関係のない新しい質問
  • フォローアップ質問:相手の話をさらに深掘りする質問

この中で、好感度ととくに強く結びついていたのがフォローアップ質問でした。

たとえば、相手が「週末、釣りに行ったんだ」と言ったとき。「へー。ところで好きな食べ物は?」ではなく、「え、何が釣れたの?」「誰と行ったの?」と続ける。これがフォローアップ質問です。

フォローアップ質問は、相手の話という木に枝を伸ばしていく
フォローアップ質問は、相手の話という木に枝を伸ばしていく

03なぜ質問で好かれるのか

研究チームは、質問が「あなたの話をちゃんと聞いていますよ」「あなたに興味があります」というサインになるからだと考えています。心理学では、こうした「聞いて、理解して、大事にしてくれる」感覚を応答性と呼び、人間関係の満足度とも深く関わるとされています。

さらに、人はもともと自分のことを話すのが大好きです。別の研究では、人は会話の30〜40%を自分の経験や気持ちを伝えることに使っていて、自分のことを話すときには、脳のごほうびに関わる領域が活発になることが示されています。質問は、相手にその"ごほうび"をプレゼントすることでもあるのです。

ところが、質問と好感度を調べたハーバード大学などの研究では、多くの人が「質問をすれば好かれる」とは予想していなかったことも分かっています。私たちは、聞く力の価値を見落としがちなのです。

04まとめ

好かれるために、面白い話や完璧な自己紹介は必要ありません。必要なのは、相手の話への興味と、そこから生まれる質問です。

次の会話では、「何を話そう」ではなく「何を聞こう」と考えてみてください。「え、それでどうなったの?」——その一言が、相手との距離をぐっと縮めてくれるはずです。

この研究を英語で読もう原田英語の English CornerOn a first date or at a party, most of us try hard to sound interesting. 音声 4択クイズ9問A2・B1・B2タップして開く

原田英語の English Corner

この研究を英語で読もう

On a first date or at a party, most of us try hard to sound interesting. A study led by researchers at Harvard suggests a simpler plan. Ask questions. In one experiment, strangers chatted online.

Some were told to ask at least nine questions, and others were told to ask no more than four. Afterward, the people who asked more questions were liked more by their partners. The team also studied conversations from real dating events.

People who asked more follow-up questions, which dig deeper into what the other person just said, were more likely to be asked for another date. Questions seem to show that you are listening and that you care about the other person. Most people did not predict this result.

124 words ・ CEFR B1

和訳を見る

初めてのデートやパーティーで、私たちの多くは面白い人だと思われようと一生懸命になります。ハーバード大学の研究者が率いた研究は、もっと簡単な方法を示しています。質問をすることです。ある実験では、知らない人同士がオンラインでおしゃべりしました。

少なくとも9つ質問するように言われた人と、4つまでしか質問しないように言われた人がいました。そのあと、より多く質問した人のほうが相手から好かれていました。チームは実際の出会いイベントの会話も調べました。

相手が今言ったことをさらに深掘りするフォローアップ質問を多くした人ほど、また会いたいと言われやすかったのです。質問は、あなたが話を聞いていて、相手のことを大切に思っていることを示すようです。ほとんどの人は、この結果を予想していませんでした。

4択リーディングクイズ

Q1. What were some participants told to do in the online experiment?

Q2. What is a follow-up question, according to the passage?

Q3. What can we infer from the last sentence?

重要単語

  • follow-upB2
    形容詞続きの、追加のShe asked a follow-up question about my trip. 動詞は follow up (on ~)「(~を)追って確認する」。ビジネスでも頻出。
  • responsiveB2
    形容詞よく反応する、応えてくれるA responsive listener makes you feel heard. respond(応える)から。be responsive to ~「~によく応じる」。名詞 responsiveness。
  • curiousB1
    形容詞好奇心のあるChildren are curious about everything. be curious about ~「~に興味がある」。名詞 curiosity。
  • discloseC1
    動詞(情報や気持ちを)打ち明けるHe disclosed his worries to his friend. dis(反対)+close(閉じる)=「開いて見せる」。名詞 disclosure(自己開示)。
  • rewardB1
    名詞ごほうび、報酬Talking about ourselves can feel like a reward. 形容詞 rewarding は「やりがいのある」。a rewarding job のように使う。
  • likableB2
    形容詞好感の持てるShe is friendly and likable. like+-able(~されうる)。likeable とつづることもある。
初対面の会話を分析したら、質問が多い人ほど相手に好かれていたらしい。特に効いたのは「それってどういうこと?」と相手の話を深掘りする"フォローアップ質問"。なのに多くの人は、質問が好感度を上げるとは予想していなかった。

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出典・参考文献(3件)タップで表示
  1. Huang et al. (2017) It doesn't hurt to ask: Question-asking increases liking, Journal of Personality and Social Psychologydoi.org
  2. Tamir & Mitchell (2012) Disclosing information about the self is intrinsically rewarding, PNASdoi.org
  3. Kardas, Kumar & Epley (2022) Overly shallow?: Miscalibrated expectations create a barrier to deeper conversation, Journal of Personality and Social Psychologydoi.org