【英会話表現】”Woke”の意味や使い方は?
近年、アメリカを中心に若者の間で「Woke」という言葉が流行しているのをご存知でしょうか。この言葉は一見単純そうに見えますが、実は奥深い意味を持っているのです。今回は、この「Woke」という表現について、詳しく解説していきたいと思います。
「Woke」とは、直訳すると「目覚めた」という意味の形容詞です。しかし、ここでの「目覚め」とは、社会問題に対する意識の高さを表しています。人種差別、性差別、LGBT差別など、様々な社会的不平等に敏感で、それらの問題について積極的に発言したり行動したりする人を指して、「Woke」という言葉が使われるのです。
例えば、Black Lives Matter運動に積極的に参加している友人について、
“He’s so woke. He’s always sharing information about racial injustice on social media and attending protests.”
と言えば、
「彼はとても社会問題に目覚めているよ。SNSで人種差別についての情報をシェアしたり、デモに参加したりしているんだ」
と、その友人の社会的意識の高さを称賛することができます。
また、アカデミー賞でのスピーチで女性の権利について訴えた女優を評して、
“Her speech at the Oscars was so powerful and woke. She really used her platform to shed light on important issues.”
と言えば、
「彼女のオスカーでのスピーチは本当に感動的で社会問題に目覚めたものだった。自分の影響力を使って重要な問題について光を当てたわ」
と、その女優の行動を称えることができます。
この「Woke」という言葉は、もともとはアフリカ系アメリカ人の間で使われ始めた言葉だと言われています。1930年代に、人種差別に対する意識の高さを表す言葉として使われ始め、その後、公民権運動の中で広まっていきました。しかし、2014年にBlack Lives Matter運動が起こると、「Woke」は人種差別だけでなく、社会的不平等全般に敏感な人を表す言葉として、一気に一般的になったのです。
ただし、この言葉にはちょっとした注意点もあります。というのも、「Woke」は時として、過剰に社会問題に敏感すぎる人を揶揄する言葉としても使われることがあるのです。例えば、
“She’s so woke that she finds offense in everything. It’s exhausting.”
と言えば、
「彼女は社会問題に敏感すぎて、すべてのことに怒っているの。もう疲れちゃう」
と、行き過ぎた主張を皮肉っているわけです。
このように、「Woke」という言葉は文脈によって微妙なニュアンスが変わるので、使い方には少し注意が必要かもしれません。でも、社会問題への意識の高さを示すのに、今や欠かせない表現になっていることは間違いありません。
英語を学ぶ上で、このような新しいスラングを知っておくことはとても大切だと思います。言葉は生き物なので、常に変化し進化しているのです。ネイティブスピーカーとのコミュニケーションを円滑にするためには、「Woke」のような今流行りの表現もしっかりキャッチしておきたいですね。みなさんも、ぜひ「Woke」を使って、社会問題について語り合ってみてください。Let’s stay woke together!