時事英語最新トピック【入試に超絶出る!】

【プラスチック汚染・マイクロプラスチック問題】大学受験英語必出最新テーマ ~時事英語最新トピック~

【プラスチック汚染・マイクロプラスチック問題】大学受験英語必出最新テーマ ~時事英語最新トピック~

21世紀に入り、グローバル化と人口増加に伴ってプラスチックの生産量は飛躍的に増大しました。食品包装や医療器具など私たちの生活を支える一方、大量生産・大量廃棄の構造が自然環境へ深刻な打撃を与えています。とりわけ海洋に流出したプラスチックごみは、魚や海鳥、さらには世界中の人々の健康にまで影響を及ぼす可能性が指摘され、今や地球規模で対策を迫られる状況となりました。

一方で、こうした問題に対する取り組みは、技術革新(リサイクル技術・バイオプラスチックの開発など)や国際協調の枠組み(国連やEUの規制、COP等での合意形成など)によって推進されています。また、拡大生産者責任(EPR)の導入やレジ袋有料化、リユース促進といった社会的アプローチも加速し、企業・政府・市民が一体となってプラスチック汚染を食い止める動きが強まっています。こうした総合的アプローチは、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けても不可欠な要素です。

プラスチック汚染問題をチャートdeガチ理解!

チャートを拡大してチェック!(リンク付き)

【マイクロプラスチックの問題】

  • 規模の深刻化
    プラスチックごみが砕かれて5ミリ以下になったマイクロプラスチックは、海洋だけでなく陸域や大気中にも存在が確認され始めています。魚介類が誤って摂取することで食物連鎖を通じて人間にも影響する可能性が高く、健康リスクが懸念されています。
  • 調査・研究の進展
    世界各国でマイクロプラスチックの実態解明や健康リスク評価が進められています。特に微小なプラスチック片が人体のどこに蓄積し、どのような影響を与えるのかは未解明の部分も多く、今後さらなる研究が求められます。

【対策と課題】

  1. 法規制・国際協調
    • 単一使用プラスチック規制:EUはストローやカトラリーなどの使い捨てプラスチックを禁止、その他各国でもレジ袋の有料化やプラスチック製品の使用制限を導入。
    • 国際会議での合意形成:国連環境総会(UNEA)などの場では、プラスチック汚染防止条約づくりに向けた討議が進んでいる。
    • 拡大生産者責任(EPR):廃棄物処理やリサイクルに要する費用を製品設計段階からメーカーが負担する枠組み。
  2. 技術革新
    • リサイクル技術の高度化:従来の機械的リサイクルだけでなく、化学的リサイクルや解重合技術が注目され、再資源化率の向上が期待されている。
    • バイオプラスチック:植物由来の原料を使用したり生分解性をもつプラスチックが研究・普及されているが、コスト面や実際の分解条件など課題も多い。
  3. 消費者意識の転換
    • リデュース・リユース・リサイクル:三つのRに留まらず、最近は“Refuse”(不要なプラスチックは断る)を含めた「4R」や「5R」などの考え方も広がっている。
    • ライフスタイルの変革:マイバッグ・マイボトルの利用、詰め替え製品の活用など、一人ひとりができる具体的な行動が増えている。
  4. 企業の役割
    • サプライチェーン全体の見直し:製造から廃棄まで一貫して環境負荷を低減するビジネスモデルが注目されている。
    • サーキュラーエコノミーへの移行:製品設計段階からリサイクルや再利用を前提とし、従来の“使い捨て”をやめる取り組みが求められる。
  5. 教育と啓発
    • 学校教育:環境問題を総合的に学ぶカリキュラムの中で、プラスチック汚染の仕組みや対策について知識を深める機会が増加。
    • メディアの発信:映像やSNSを通じてプラスチック汚染の実態が瞬時に拡散され、問題意識を高めるきっかけとなっている。

【出題予想】

試験では、「プラスチック汚染とその総合的な解決策」が中心的なテーマとして取り上げられるでしょう!特に以下のようなポイントが問われる可能性が高いです。

  • 具体的な法規制・条約化の動向
    EUの単一使用プラスチック規制やCOP会議での合意など、国際的な枠組みの最新トピックと課題。
  • 技術革新の事例比較
    化学的リサイクルやバイオプラスチックの実用化、資金面や社会インフラへの影響。
  • 企業の社会的責任(CSR)・EPRの進展
    生産者責任が拡大する中で、コスト負担や廃棄物管理がどのように変化していくか。
  • 消費者意識と市場変化
    一般の人々の行動変化やサステナブルな製品の需要拡大など、市場の動向とその背景。
  • マイクロプラスチックと健康リスク
    科学的な調査結果や新たに発覚した事実により、社会・政治がどう動くか。

キーワード

  1. プラスチック汚染 (plastic pollution)
    過剰な廃棄プラスチックが環境中に滞留することで生じる総合的な公害。海洋や陸上に加え、空気中でも検出例が増えている。
  2. マイクロプラスチック (microplastics)
    5ミリ以下の微小プラスチック片。水産物や飲料水を介して人間にも摂取される可能性が高い。
  3. 使い捨てプラスチック (single-use plastic)
    容器、ボトル、レジ袋、ストローなど一度だけ使われるプラスチック製品。規制や課税の対象として主要国で法整備が進む。
  4. 拡大生産者責任 (Extended Producer Responsibility: EPR)
    製造企業が、その製品の廃棄やリサイクルに関わる費用と責任を負う制度。パッケージの削減や素材の見直しなどを強く促す。
  5. 循環型経済 (circular economy)
    従来の「作る→使う→捨てる」という一方向の流れを断ち切り、資源を再利用・再生しながら経済を動かす考え方。環境負荷を最小化して経済活動を持続させることを目的とする。
  6. 化学的リサイクル (chemical recycling)
    プラスチックを化学的プロセスでモノマーなどにまで分解し、再び新たなプラスチックや化学原料として再利用する技術。従来の機械的リサイクルと比較して品質低下が少ないと期待される。

 

ズバリ!入試予想英文~原田英語特別版~

Plastic Pollution: A Pressing Global Challenge

Plastic pollution is currently one of the most pressing environmental concerns worldwide. Each year, countless tons of plastic waste enter our oceans, putting marine life at risk. According to recent research, barely ten percent of all plastic is recycled, and between 19 and 23 million tons of plastic may find their way into aquatic habitats annually. Some experts predict that, by 2050, the total amount of plastic in the ocean could outweigh the total mass of fish. This disturbing outlook makes it clear that we must take immediate action to tackle plastic pollution.

A key factor behind this pollution is the careless disposal of plastic products. In many countries, people fail to recycle bottles, bags, and other plastic items correctly, often leaving them in landfills or throwing them away on the street. Because plastic is light and can float or be blown by the wind, it easily travels to waterways and eventually drifts into the sea. Alarmingly, around 80 percent of plastic in the ocean is thought to come from sources on land. Moreover, plastic can remain in the environment for centuries, as it decomposes very slowly. Large pieces of plastic gradually break into microplastics—tiny fragments usually smaller than five millimeters—which can be ingested by fish, birds, and other wildlife, threatening their survival.

The consequences of this pollution are severe. Sea turtles, for example, sometimes eat plastic bags because they resemble jellyfish, leading to blockages in their digestive systems. Seabirds may unknowingly feed bits of plastic to their chicks, causing developmental issues. Scientists have also discovered microplastics in the bodies of fish that humans later consume. As these particles enter our food chain, they might pose health risks to people as well. Besides harming living creatures, plastic trash washes up on beaches, damaging both local tourism and fishing industries. When coastal areas are littered with plastic, fewer tourists are likely to visit, and fish stocks may decline, resulting in lost revenue for communities that rely on marine resources.

In response, governments, businesses, and individuals are exploring various ways to curb plastic pollution. Many countries are passing laws that ban or limit single-use plastics like shopping bags and straws. Some cities also charge fees for plastic bags to motivate customers to bring reusable ones instead. Meanwhile, local authorities are investing in better recycling services and public awareness programs. These initiatives remind citizens to follow the “3Rs”: Reduce, Reuse, and Recycle. Scientists, for their part, are testing biodegradable plastics that break down more quickly in nature. Furthermore, international cooperation is essential because plastic debris crosses borders. Summits such as the G20 and meetings of the United Nations Environment Assembly urge countries to work together on ocean protection and plastic waste reduction.

In conclusion, plastic pollution is a growing crisis that affects not only marine organisms but also human communities and economies. To safeguard our oceans and ourselves, collective responsibility is necessary. Governments must enact effective regulations, industries should design sustainable products, and consumers need to make wiser daily choices. By joining forces, we can significantly cut plastic pollution and leave a healthier planet for generations to come.


プラスチック汚染:切迫する世界的課題

プラスチック汚染は、現在、地球規模で最も深刻かつ緊急性の高い環境問題の一つとされています。毎年、数えきれないほど大量のプラスチック廃棄物が海に流れ込み、海洋生物を危機にさらしています。最近の研究によれば、プラスチックのリサイクル率はわずか10%程度にとどまり、年間で1,900万~2,300万トンものプラスチックが水圏環境に入り込む可能性があると推定されています。専門家の中には、2050年には海洋中のプラスチックの総量が、魚の総質量を上回る恐れがあると予測する人もいます。このように深刻な見通しが示されることで、私たちはプラスチック汚染に対して早急に行動を起こす必要があると明確に示されています。

この汚染の主な要因として挙げられるのが、プラスチック製品の安易な廃棄です。多くの国では、ボトルや袋などのプラスチック製品を適切にリサイクルしないまま、埋め立て地に放置したり、道端に捨てたりしてしまう事例が後を絶ちません。プラスチックは軽量で風に吹かれて運ばれやすく、水路に入り込んで最終的に海へ流れ着くことも珍しくありません。驚くべきことに、海に存在するプラスチックの約80%は陸域から来ていると考えられています。さらに、プラスチックは分解に非常に長い時間を要するため、環境中に何世紀も残存し続けます。大きなプラスチック片は徐々に微細なマイクロプラスチック――通常5ミリメートル以下の破片――へと砕け、魚や鳥などの野生生物が摂取してしまうことで、その生存を脅かしています。

この汚染がもたらす影響は深刻です。たとえばウミガメは、クラゲと間違えてビニール袋を食べてしまい、消化管を詰まらせることがあります。海鳥は気づかないうちに、ヒナにプラスチック片を与えてしまい、発育障害を引き起こす場合もあります。また、科学者たちは人間が消費する魚の体内からもマイクロプラスチックを検出しており、これらの粒子が食物連鎖を通じて人体にも影響を及ぼす可能性があると懸念されています。さらに、生物への被害だけでなく、海岸に打ち上げられたプラスチックごみは、観光業や漁業にも悪影響を及ぼします。海辺に大量のプラスチックが散乱していれば観光客は足を遠ざけ、魚の資源量の減少により、海洋資源に頼って生計を立てる地域では収益が減少しかねません。

こうした問題に対応するために、政府・企業・個人が一体となって、さまざまな方策が模索されています。多くの国では、レジ袋やストローといった使い捨てプラスチックを禁止または制限する法律を制定しています。ある都市では、買い物袋に料金を課すことで、人々に繰り返し使えるバッグを持参するよう促しています。同時に、自治体もリサイクル施設の整備や啓発活動を強化し、「3R(リデュース・リユース・リサイクル)」の実践を市民に呼びかけています。科学者は自然界でより早く分解される生分解性プラスチックの研究・実験を進めています。さらに、プラスチックごみは国境を越えて流出するため、国際的な協力も不可欠です。G20や国連環境総会などの国際会議では、海洋保護やプラスチックごみの削減に向けた各国の連携が強く求められています。

結論として、プラスチック汚染は海洋生物だけでなく、人間社会や経済にも影響を及ぼす深刻な危機へと発展しています。私たちの海と自分たち自身を守るためには、共同責任のもとで対処することが欠かせません。政府が有効な規制を施行し、産業界が持続可能な製品を設計し、消費者が日々の選択をより賢明なものに変えていく――こうした多方面からの連携があってこそ、プラスチック汚染を大幅に減らし、次世代により健全な地球を残すことが可能となるのです。

【超絶単語&フレーズ】

  1. pressing 【意味】差し迫った、緊急の 【例】a pressing issue(差し迫った問題)
  2. concern(s) 【意味】懸念、心配 【例】environmental concerns(環境上の懸念)
  3. countless 【意味】数えきれないほど多い 【例】countless tons of plastic(数えきれないほどのプラスチック)
  4. barely 【意味】ほとんど~ない 【例】They barely recycle plastic.(ほとんどプラスチックをリサイクルしない)
  5. annually 【意味】毎年 【例】It happens annually.(それは毎年起こる)
  6. predict 【意味】予測する 【例】Scientists predict future trends.(科学者たちは今後の動向を予測する)
  7. outweigh 【意味】上回る 【例】Plastic could outweigh fish.(プラスチックが魚を上回る可能性がある)
  8. disturbing 【意味】不安にさせる、衝撃的な 【例】a disturbing outlook(不安をかき立てる見通し)
  9. take immediate action 【意味】即時の行動を取る 【例】We must take immediate action.(即座に行動しなければならない)
  10. tackle 【意味】(問題などに)取り組む 【例】We should tackle plastic pollution.(プラスチック汚染に取り組むべきだ)
  11. careless disposal 【意味】不注意な廃棄 【例】careless disposal of plastic waste(プラスチックごみの不注意な廃棄)
  12. landfill 【意味】ゴミ埋立地 【例】They end up in landfills.(それらは最終的に埋立地に行き着く)
  13. drift 【意味】漂う 【例】Plastic can drift into the ocean.(プラスチックは海へ漂っていくことがある)
  14. alarming 【意味】憂慮すべき 【例】an alarming fact(憂慮すべき事実)
  15. gradually 【意味】徐々に 【例】Plastic gradually breaks into microplastics.(プラスチックは徐々にマイクロプラスチックに分解される)
  16. fragment(s) 【意味】破片 【例】tiny fragments(小さな破片)
  17. ingest 【意味】摂取する 【例】Fish may ingest microplastics.(魚はマイクロプラスチックを摂取する可能性がある)
  18. threaten 【意味】脅かす 【例】They threaten marine life.(それらは海洋生物を脅かす)
  19. consequence(s) 【意味】結果、影響 【例】The consequences can be severe.(その結果は深刻になりうる)
  20. resemble 【意味】~に似ている 【例】Plastic bags resemble jellyfish.(ビニール袋はクラゲに似ている)
  21. unknowingly 【意味】知らずに 【例】They unknowingly swallow plastic.(知らずにプラスチックを飲み込む)
  22. pose (health risks) 【意味】(脅威や問題などを)もたらす 【例】They pose health risks.(それらは健康上のリスクをもたらす)
  23. wash up 【意味】打ち上げられる 【例】Trash often washes up on beaches.(ごみが海岸に打ち上げられることが多い)
  24. litter (littered with) 【意味】散らかす/散らかった 【例】The beach was littered with plastic.(ビーチはプラスチックで散らかっていた)
  25. revenue 【意味】収益 【例】Tourism generates revenue.(観光は収益を生み出す)
  26. curb 【意味】抑制する 【例】We need to curb plastic usage.(プラスチックの使用を抑制する必要がある)
  27. ban or limit 【意味】禁止または制限する 【例】Some countries ban or limit single-use plastics.(使い捨てプラスチックを禁止または制限する国もある)
  28. motivate 【意味】動機づける 【例】They charge fees to motivate people.(人々を動機づけるために料金を課している)
  29. reusable 【意味】再利用可能な 【例】reusable bags(再利用可能なバッグ)
  30. biodegradable 【意味】生分解性の 【例】They are testing biodegradable plastics.(彼らは生分解性プラスチックをテストしている)
  31. international cooperation 【意味】国際協力 【例】International cooperation is essential.(国際協力は不可欠である)
  32. debris 【意味】破片 【例】Plastic debris crosses borders.(プラスチックの破片は国境を越える)
  33. summit(s) 【意味】首脳会議 【例】Global leaders met at the summit.(世界のリーダーが首脳会議で会合した)
  34. urge 【意味】強く促す 【例】They urge nations to act now.(彼らは各国に今すぐ行動するよう強く促している)
  35. crisis 【意味】危機 【例】a growing crisis(拡大しつつある危機)
  36. safeguard 【意味】保護する 【例】We must safeguard our oceans.(私たちは海を保護しなければならない)
  37. collective responsibility 【意味】共同責任 【例】Collective responsibility is necessary.(共同責任が必要である)
  38. enact 【意味】制定する 【例】They enacted new environmental laws.(彼らは新しい環境法を制定した)
  39. sustainable 【意味】持続可能な 【例】They design sustainable products.(彼らは持続可能な製品を設計している)
  40. by joining forces 【意味】力を合わせることで 【例】By joining forces, we can reduce plastic waste.(力を合わせることでプラスチックごみを減らせる)

プラスチック汚染は、私たち一人ひとりが引き起こし、そして同時に解決の鍵を握っているグローバルな課題です。企業のイノベーションや国際的なルールメイキングはもちろん、消費者の行動変容も大きな影響力を持っています。小さなきっかけ—たとえばマイバッグやマイボトルの使用から始めて、社会全体がより持続可能な循環型経済へとシフトする。その一連の取り組みこそが、次世代に豊かな地球環境を引き継ぐために欠かせない道筋と言えるでしょう。