【maroon】
[問] 次の文中の”marooned”の最も適切な意味を1~4より選びなさい。
After the snowstorm, the hikers were marooned in the cabin for three days until the rescue team could reach them.
1.閉じ込められた
2.避難した
3.安全だった
4.楽しんでいた
【出典】 早稲田大(法)2025
【解答&解説】
正解は1番です。
maroon /məˈruːn/
動詞
(1) 孤立させる、見捨てる、取り残す
(2) (特に無人島や人里離れた場所に)置き去りにする
maroonedは「孤立した状態で取り残される、閉じ込められる」という意味で使われます。この文脈では、雪嵐の後、ハイカーたちが救助隊が到着するまでの3日間、キャビンに閉じ込められた状態になっていた様子が描写されています。
【問題文の日本語訳】
雪嵐の後、ハイカーたちは救助隊が彼らのもとに到着できるまでの3日間、キャビンに閉じ込められていた。
【maroonedを使った例文】
★ The broken-down car left them marooned in the middle of the desert with no cell phone signal.
故障した車は、彼らを携帯電話の電波が届かない砂漠の真ん中に取り残した。
★ The astronauts feared being marooned on the space station when their return shuttle was delayed.
宇宙飛行士たちは、帰還シャトルが遅れたとき、宇宙ステーションに取り残されることを恐れた。
【語源や関連語】
maroonという単語は、17世紀にスペイン語の「cimarrón」(野生の、逃亡した)から英語に入りました。もともとはカリブ海で逃亡した奴隷を指す言葉でしたが、後に「島に置き去りにする」という海賊の懲罰方法を表す動詞として使われるようになりました。
関連語としては、maroonageという名詞があり、「置き去りにされた状態」や「逃亡奴隷のコミュニティ」を意味します。
また、maroonは「栗色、暗い赤褐色」を意味する形容詞・名詞としても使われますが、この意味は別の語源(フランス語の「marron」=栗)に由来します。
【こぼれ話:Maroon5(マルーンファイブ)の名前の由来は?】
Maroon 5のバンド名の由来は、メンバー間で厳重に守られている秘密とされています。しかし、興味深いことに、アダム・レヴィーンはビリー・ジョエルにその由来を明かしたと伝えられています。 また、ジェイムス・ヴァレンタインは自身の母親にも話したとのことです。
最も有力な説として、アダムとジェシーが通っていたニューヨークのファイブ・タウンズ・カレッジのスクールカラーである「マルーン」と、学校名に含まれる「ファイブ」を組み合わせたものというものがあります。
このように、バンド名の由来は一部の人々にしか知られておらず、ファンの間ではさまざまな憶測が飛び交っています。このミステリアスな要素が、Maroon 5の魅力の一つとなっているのかもしれません。
「マルーニング」(marooning)は、17〜18世紀の海賊たちの間で行われていた懲罰方法でした。反抗的な船員や敵を無人島に置き去りにし、少量の食料と武器だけを与えるというものです。有名な小説「ロビンソン・クルーソー」は、このような状況をモチーフにしています。
「マルーンド・オン・マーズ」(Marooned on Mars)は、SF小説やフィルムのタイトルとしてよく使われ、火星に取り残された宇宙飛行士の物語を描いています。2015年の映画「オデッセイ」(The Martian)も、この「marooned」のコンセプトを中心にしたストーリーです。
現代では、「デジタル・マルーニング」(digital marooning)という表現も生まれています。これは、テクノロジーの急速な発展についていけず、デジタル社会から取り残された状態を指します。
maroonedという言葉は、単に「孤立している」という意味以上に、助けがなければその状況から脱出できないという無力感や、外部との接触が断たれた状態を強調する言葉です。孤独や孤立のテーマを扱う文学作品や映画でよく用いられます。