英検準1級英文要約問題

【英検準1級要約問題対策講座】<リニューアル>英検準1級要約問題サンプル予想練習問題集【6】(解答例・解き方・解法解説・英語音声つき)

原田英語マン
原田英語マン
2024年度第1回の英検から、準1級のライティングセクションに新たに「要約問題」が追加されました。このコーナーでは、リニューアル英検に出題される要約問題のサンプル予想練習問題を解答・解説つきでご紹介します!

【要約問題サンプル6】

Instructions: Read the article below and summarize it in your own words as far as possible in English.

Suggested length: 60-70 words

Write your summary in the space provided on your answer sheet. Any writing outside the space will not be graded.

Artificial Intelligence (AI) has been rapidly advancing in recent years, with remarkable progress in fields such as natural language processing, computer vision, and robotics. AI systems can now perform tasks that were once thought to be the exclusive domain of human intelligence, from playing complex games to diagnosing medical conditions.

The potential benefits of AI are immense. In healthcare, AI could help doctors make more accurate diagnoses and develop personalized treatment plans. In transportation, self-driving cars could reduce accidents and ease traffic congestion. In education, AI tutoring systems could provide individualized learning experiences to students. The possibilities are virtually endless.

However, the development of AI also raises important ethical and societal concerns. As AI systems become more sophisticated, there are fears that they could be used to perpetuate biases, invade privacy, or even cause physical harm. There are also concerns about the impact of AI on the job market, as automation could displace many human workers. Addressing these challenges will require a proactive and collaborative effort from policymakers, researchers, and the general public.


【解答例】

Artificial Intelligence (AI) has made significant advancements, enabling systems to perform tasks once considered unique to human intelligence. AI’s potential benefits span healthcare, transportation, education, and beyond. However, AI development also raises ethical and societal concerns, such as the perpetuation of biases, privacy invasion, physical harm, and job displacement. Addressing these issues will require proactive collaboration among policymakers, researchers, and the public. (62語)

 

要約問題サンプルの日本語訳:

人工知能(AI)は近年急速に進歩しており、自然言語処理、コンピュータビジョン、ロボティクスなどの分野で著しい進歩を遂げている。AIシステムは現在、複雑なゲームをすることから医療上の症状を診断することまで、かつては人間の知性の専売特許だと考えられていたタスクを実行できるようになっている。

AIの潜在的な利点は計り知れない。ヘルスケアの分野では、AIは医師がより正確な診断を行い、個人に合わせた治療計画を立てるのに役立つ可能性がある。交通の分野では、自動運転車が事故を減らし、交通渋滞を緩和できるかもしれない。教育の分野では、AI指導システムが生徒に個別の学習体験を提供できる可能性がある。可能性は事実上無限である。

しかし、AIの発展はまた、重要な倫理的・社会的懸念も引き起こしている。AIシステムがより高度になるにつれて、それらが偏見を永続化させたり、プライバシーを侵害したり、あるいは物理的な危害を引き起こしたりするのではないかという恐れがある。また、自動化によって多くの人間の労働者が職を失う可能性があるため、AIが雇用市場に与える影響についても懸念されている。これらの課題に取り組むためには、政策立案者、研究者、一般市民による積極的で協調的な努力が必要となるだろう。

解答例の訳:

人工知能(AI)は大きな進歩を遂げ、かつては人間の知性に固有のものと考えられていたタスクをシステムが実行できるようになっている。AIの潜在的な利点は、ヘルスケア、交通、教育など多岐にわたる。しかし、AIの発展はまた、偏見の永続化、プライバシーの侵害、物理的危害、雇用の喪失など、倫理的・社会的懸念も引き起こしている。これらの問題に取り組むためには、政策立案者、研究者、一般市民による積極的な協力が必要となるだろう。

【英検準1級要約問題の解き方&手順】

1.  全体の把握(2分程度)
・パッセージ全体の論旨を理解する
・各パラグラフの内容を把握する
・パラグラフ間の論理的なつながりを読み取る

2. メモの作成(2分程度)
・全体の主張を1~2文でメモする
・各パラグラフの内容を1~2文でメモする(日本語でも可)

3. 要約文の作成(10分程度)
・メモをもとに要約文を書く
・パッセージ中の表現をそのまま使わず、自分の言葉で表現する
・具体的な用語や固有名詞は抽象的な表現で言い換える
・簡潔に言い換えて、語数制限内に収める

4. 論理的な一貫性の確保
・要約文の構造がパッセージのパラグラフ間の関係と同じになるようにする
・「しかし」「そのために」「したがって」などの接続詞を使って文の流れを示す

5. 語数制限への対応
・繰り返しや不要な修飾表現を削除する
・コンパクトにまとめる

6. 最終チェック
・要約文を読み返し、元の英文を読んだことがない人でも論旨が把握できるか確認する
・前提知識がなくても理解できる表現を使う
・スペルミスや冠詞のミスがないか確認する
・意味が確実に伝わるように文法を正確に使う

解説:

この要約問題は、人工知能(AI)の進歩とその潜在的な利点および懸念について述べた英文を、60~70語程度の英語で要約するというものです。

まず全体の把握として、AIの進歩、潜在的な利点、倫理的・社会的懸念の3つのパラグラフ構成であることがわかります。

次にメモを取ると、以下のようになります。

1.  AIは急速に進歩し、人間の知性に匹敵するタスクを実行できるようになっている。
2. AIの潜在的な利点は、ヘルスケア、交通、教育など多岐にわたる。
3. AIの発展に伴い、偏見の永続化、プライバシー侵害、物理的危害、失業などの倫理的・社会的懸念が生じている。これらの問題への対処には、政策立案者、研究者、一般市民の協力が必要。

このメモをもとに、パラグラフの内容を簡潔にまとめつつ、接続詞を使って論理的につなげていきます。

解答例では、第1文でAIの進歩と人間の知性に匹敵するタスクの実行を述べ、第2文でその潜在的利点を列挙しています。「However」を使ってAIの利点と懸念の対比を明確にし、懸念点を具体的に示しています。最後の文では、これらの問題への対処の必要性を述べています。

語数制限内に収めるために、具体的な説明は削ぎ落とし、論点を押さえた要約になっています。原文の表現をそのまま使わず、自分の言葉で表現しているのも特徴です。例えば、remarkable progressをsignificant advancementsに、exclusive domain of human intelligenceをunique to human intelligenceに置き換えています。

この解答例は、AIについて前提知識のない読者にも論点が明確に伝わる、簡潔かつ論理的な要約になっていると言えるでしょう。スペルミスや文法的な誤りもなく、意味が確実に伝わる英文になっています。

英検準1級の要約問題対策として、以下のテクニックを意識しながら、様々なトピックの英文を要約する練習を重ねることが大切です。

1. 全体の構成を把握する
2. 各パラグラフの要点をメモする
3. メモをもとに、内容を簡潔にまとめる
4. 接続詞を使って論理的につなげる
5. 語数制限内に収まるよう、具体的な説明は削ぎ落とす
6. 論点を押さえた、読者にわかりやすい要約を心がける

上のような英検準1級要約問題を、生成AIを使用して自己採点する方法を原田英語に掲載中です!ぜひ生成AIで自分の書いた要約文を自己採点し、自分の弱点や改善点を確認してください!
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