【要約問題サンプル1】
Instructions: Read the article below and summarize it in your own words as far as possible in English. Suggested length: 60-70 words
In recent years, many universities have begun offering massive open online courses (MOOCs) to students worldwide. These courses are usually free and can be accessed by anyone with an internet connection. Universities create video lectures, assignments, and discussion forums, allowing students to learn at their own pace and interact with classmates from different countries.
Advocates of MOOCs argue that they democratize education by providing access to high-quality courses from prestigious universities to students who might not otherwise have the opportunity due to financial or geographical constraints. They also suggest that MOOCs can help universities reach a broader audience and showcase their expertise to potential students.
However, critics point out that completion rates for MOOCs are often low, with many students failing to finish the courses they start. They argue that the lack of face-to-face interaction and personalized feedback from instructors can make it difficult for students to stay motivated and engaged. Additionally, some educators worry that the rise of MOOCs could lead to a decrease in funding for traditional brick-and-mortar universities, potentially compromising the quality of education they provide.
【解答例】
Universities have started offering free online courses called MOOCs, which provide students worldwide with access to high-quality education. Supporters believe MOOCs democratize learning by reaching a broader audience, regardless of financial or geographical constraints. However, critics argue that low completion rates, lack of personalized interaction, and reduced funding for traditional universities are potential drawbacks that could compromise the quality of education.(61語)
要約問題サンプルの日本語訳:
近年、多くの大学では、世界中の学生に大規模な公開オンラインコース(MOOCs)を提供し始めています。これらのコースは通常無料で、インターネットに接続できる人なら誰でもアクセスできます。大学は講義動画、課題、ディスカッションフォーラムを作成し、学生たちが自分のペースで学び、異なる国のクラスメートと交流できるようにしています。
MOOCsの支持者は、MOOCsが経済的または地理的な制約のために機会を得られないかもしれない学生に、著名な大学の質の高いコースへのアクセスを提供することで、教育の民主化を図ると主張しています。また、MOOCsは大学により広い聴衆に到達し、潜在的な学生に専門知識を披露する助けになるとも示唆しています。
しかし、批評家は、MOOCsの修了率が低く、多くの学生が始めたコースを最後までやり遂げられないことを指摘しています。対面でのやり取りや講師からの個別のフィードバックが不足していると、学生にとってモチベーションを保ち、積極的に参加し続けることが難しくなる可能性があると彼らは主張します。さらに、一部の教育者は、MOOCsの台頭が伝統的な実在の大学への資金提供の減少につながり、それらの大学が提供する教育の質を損なう可能性があることを懸念しています。
解答例の訳:
世界中の学生に質の高い教育へのアクセスを提供するMOOCsと呼ばれる無料のオンラインコースを提供し始めている大学が増えています。支持者は、MOOCsが経済的または地理的な制約に関係なく、より幅広い聴衆に学びの機会を民主化すると信じています。しかし批評家は、修了率の低さ、個別の交流の欠如、伝統的な大学への資金減少が、教育の質を損なう可能性のある潜在的な欠点だと主張しています。
【英検準1級要約問題の解き方&手順】
1. 全体の把握(2分程度)
・パッセージ全体の論旨を理解する
・各パラグラフの内容を把握する
・パラグラフ間の論理的なつながりを読み取る
2. メモの作成(2分程度)
・全体の主張を1~2文でメモする
・各パラグラフの内容を1~2文でメモする(日本語でも可)
3. 要約文の作成(10分程度)
・メモをもとに要約文を書く
・パッセージ中の表現をそのまま使わず、自分の言葉で表現する
・具体的な用語や固有名詞は抽象的な表現で言い換える
・簡潔に言い換えて、語数制限内に収める
4. 論理的な一貫性の確保
・要約文の構造がパッセージのパラグラフ間の関係と同じになるようにする
・「しかし」「そのために」「したがって」などの接続詞を使って文の流れを示す
5. 語数制限への対応
・繰り返しや不要な修飾表現を削除する
・コンパクトにまとめる
6. 最終チェック
・要約文を読み返し、元の英文を読んだことがない人でも論旨が把握できるか確認する
・前提知識がなくても理解できる表現を使う
・スペルミスや冠詞のミスがないか確認する
・意味が確実に伝わるように文法を正確に使う
解説:
この要約問題は、MOOCs(大規模公開オンライン講座)についての英文を読み、60~70語程度の英語で要約するというものです。
まず全体の把握として、MOOCsの概要、支持者の主張、批評家の指摘の3つのパラグラフ構成であることがわかります。
次にメモを取ると、以下のようになります。
1. 大学がMOOCsを提供。無料、オンライン、世界中の学生対象。
2. 支持者:教育の民主化、より広い聴衆へのアクセス。
3. 批評家:修了率低い、交流不足、伝統大学への資金減少の懸念。
このメモをもとに、パラグラフの内容を簡潔にまとめつつ、接続詞を使って論理的につなげていきます。
解答例では、第1文でMOOCsの概要を述べ、第2文で支持者の主張、第3文で批評家の懸念を示しています。「however」を使って支持者と批評家の意見の対比を明確にし、全体を通して抽象的な表現を用いて簡潔にまとめています。
語数制限内に収めるために、具体的な説明は削ぎ落とし、論点を押さえた要約になっています。
この解答例は、MOOCsについて前提知識のない読者にも論点が明確に伝わる、簡潔かつ論理的な要約になっていると言えるでしょう。英検準1級の要約問題対策として、解答例を参考にしつつ、要約問題の解き方の手順を意識して練習を重ねることが大切です。