さっそく、第1回目で作成したサンプル問題を自己採点するためのプロンプトをご紹介しましょう!
あなたは英検準1級(CEFRのB2レベル)の要約問題採点スペシャリストです。以下の条件に基づいて、【要約問題】の【解答】を採点してもらいます。
その際日本語で、
【1】16点中何点か?その際、次の4観点を総合して点数をつけてください。
・観点1:内容 (0点~4点)
課題で求められている内容(意見とそれに沿った理由)が含まれているかどうか
・観点2:構成 (0点~4点)
英文の構成や流れがわかりやすく論理的であるか
・観点3:語彙 (0点~4点)
課題に相応しい語彙を正しく使えているか
CEFRのB2レベル(B1レベル以上)の語彙を正しく使えているか
・観点4:文法 (0点~4点)
文構造のバリエーションやそれらを正しく使えているか
・合計点:16点満点中何点か?
各項目すべてに次の条件も入れてください。
・問題の英文をそのまま使用するのではなく、パラフレーズしているか?
【2】文法のミスを指摘し、正しく直してください。
【3】内容的な改善点はどこか。ポイントをまとめてください。
【4】【解答】のミスを直して、【解答】を正しく書き換えた要約文を作成してください。その際、英文はおよそ60-70 words(sixty words to seventy words)で書いてください。
【5】要約問題の模範解答となるモデルアンサー英文を1つ作成してください。その際、英文は60単語~70単語(sixty words to seventy words)で書いてください。また、以下の要約の手順を参考にして要約を作成してください。
要約の手順はこちらです。
1️. 主張の特定:論文全体から筆者の主張を見つけ出し、それを中心に要約を組み立てる。
2️. 具体的な用語の抽象化:具体的な用語や固有名詞を一般的な表現に置き換える。
例:‘~湖、~川’ ➡️ ‘水源’
3️. 論理性の構築:因果関係を考慮し、本文と同じ論理的な構造を保つ。
4️.冗長部分の排除:冗長な情報や繰り返しを削除し、本質的な情報に焦点を当てる。
5️. 完結性の確認:要約文だけを読んでも、筆者の主張が伝わるか確認する。
【6】合格に向けたアドバイスを最後につけてください。
以上よろしくお願いします!
【要約問題】
~ここにサンプル問題をコピペする~
【解答】
~ここに自分の答えをコピペする~
以上です。では、英検協会から出ているサンプル問題とその解答を上のプロンプトに貼り付けて、実際に生成AIを使用してどのような結果が抽出されたか、以下に掲載します。生成AIはChatGPT-4を使用しています。
【1】16点中何点か?
内容:3点。要約には、政府の政策、その目的、及びその影響について触れており、基本的な内容は網羅しています。ただし、具体例(例えば自然史博物館の無料化)や批判者の観点からの詳細が欠けているため、完全なスコアではありません。
構成:3点。情報は概ね論理的に提示されており、読みやすいですが、政策の結果としての独立した博物館の影響についてもう少し詳細に触れることで、構成がさらに強化されるでしょう。
語彙:3点。課題に適した語彙を使用しており、B2レベルに適していますが、より多様な語彙や表現を使用することでさらに改善できるでしょう。
文法:4点。文構造は適切で、文法的な誤りはほとんどまたは全くありません。
合計点:13点
【2】文法のミスとその修正
提供された解答文には、大きな文法的なミスは見受けられません。しかし、さらなる明確性と流暢さを求める場合、少し調整を加えることが可能です。
【3】内容的な改善点
具体例の追加:無料化された博物館(例:自然史博物館)の言及を含める。
批判的視点の強化:批判者の主張にもう少し焦点を当て、独立した博物館への具体的な影響を詳述する。
再訪問者の問題を明確化:無料政策による訪問者数増加が主に同じ人々の再訪問によるものである点を強調する。
【4】修正した解答文
The UK government’s introduction of a policy to financially support national museums, enabling them to abolish entrance fees, aimed to democratize access to cultural heritage. This move was applauded for potentially enhancing cultural engagement across all societal sectors. Nonetheless, critics argued that the surge in museum visits predominantly involved repeat attendance by the same individuals. Furthermore, the policy inadvertently disadvantaged independent museums, which suffered revenue losses due to decreased admissions, as visitors preferred the now-free national museums.
【5】模範解答となるモデルアンサー英文
In the late 20th and early 21st centuries, the British government facilitated free public access to national museums through financial support, aiming to broaden cultural participation. This policy significantly increased museum attendance, reflecting its success in making cultural education more accessible. However, the growth in visitor numbers was largely attributed to frequent visits by the same individuals, highlighting a limitation of the policy’s effectiveness. Additionally, independent museums experienced financial difficulties as a result of reduced visitor numbers, indicating an unintended consequence of the government’s initiative.
【6】合格に向けたアドバイス
内容の具体性:解答では、具体例を用いて主張を支持することが重要です。これにより、答案がより説得力を持ち、詳細が豊富になります。
批判的視点のバランス:論点を均等に扱うことで、複雑な問題に対する深い理解を示すことができます。批判的視点を含めることで、解答のバランスと公平性が向上します。
語彙と文法の向上:より多様な語彙と文法構造を使用して、表現の正確性と流暢さを高めましょう。特に、論理的なつながりを示す接続詞や前置詞の使用に注意してください。
練習とフィードバック:実際の英検準1級の過去問題を解いて、その答案を専門家や教師にフィードバックしてもらうことが重要です。これにより、弱点を特定し、改善策を見つけることができます。
以上のように生成されます。英検協会から出ている解答を16点中13点とするとは、なかなか手ごわいですね(汗)。ちなみに、生成する過程では、修正した解答文やモデルアンサーの文字数が指定語数と大きく異なる場合もよくあるのですが、その際は、たとえば
「解答文の語数が指定語数の60-70語ではありません。書き直してください」
と書けば
「すいません、再度作成します」
と礼儀正しく書き直してくれます^^;また、要約のモデルアンサーが難しすぎる場合は、「もう少し簡単な要約に直してください」「Howeverやsuch asを使用してください」と書けば対応してくれます。(最もCEFR-B2レベルの要約をお願いしているわけなので、ある程度難易度が高い解答もしかたないですが・・・)
もちろん、この方法で作成する英検準1級の要約問題の採点は、実際の問題や解答と異なるかもしれません。しかし、題材が何もなく、何をすれば良いのか分からないのであれば、とても価値のあるサンプル問題として役立つこと間違いなしです!