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AIと大学受験の未来 ―ホリエモン氏の提言から考える―
何かと話題を提供してくれるホリエモン(堀江貴文)氏が、「今後、大学受験が不要になる理由を解説します」というセンセーショナルなYouTube動画をアップしているので見てみました。
簡単に要約すると、現在の大学制度や受験システムは、オンライン化によって大きく変わり、優秀な人材が自然と集まる仕組みへと淘汰されるだろう、というものです。さらに、大学への補助金や無償化の在り方についても、本来優秀な学生を育成するための支援であるべきだと主張されています。
なるほどごもっともな意見ではあります。しかし学校の教師の立場から言うと、オンライン化は確かに効率的ですが、家庭の環境格差や対面授業でしか育まれないコミュニケーションの重要性が無視されがちです。さらに、大学の補助金や無償化は、優秀な学生だけでなく、多様な背景を持つ生徒に学びの機会を提供するための制度改革が必要だと考えています。
しかし、ホリエモンが提唱する流れは避けては通れないものだと思いますし、何より「大学受験」そのもののあり方も変えていかなければならないでしょう。実際、私は最近、話題の中華製生成AIで、2025年の早稲田大学国際教養学部の英語リーディング問題を解かせてみました。結果・・・
驚くべきことに1分足らずで満点でした。
現代の受験生は、たとえば大学の入試問題をDeepSeekに投げ込んで、「◎◎ページの◎行目の意味が分かりません」「問◎の答えはどうして私が書いたものではダメなのですか?詳しく分かりやすく解説してください」などと質問をしていけば、即座に回答を提示してもらえます。
このように、テクノロジーの進化は確実に教育の形を変えつつあります。しかし、その中で私たちは教育の本質的な価値をどのように守り、発展させていくべきなのか、真剣に考えていく必要があるのではないでしょうか。