原田先生の英語学習法&お役立ちコラム

【ハリウッドスターが40年前の広告で伝授】”英語の語彙力を爆上げするたった5つの方法”をAI時代にアップデート

今から約40年前、俳優のトニー・ランドール(1920-2004)が、International Paper社の広告キャンペーンで語彙力の大切さについて素晴らしいアドバイスを届けてくれました。

ドラマ『おかしなカップル』のフェリックス・アンガー役で多くの人に愛されたランドールですが、実は言葉の達人でもあったのです。アメリカン・ヘリテージ辞典の使用パネルメンバーとして活躍するほど、言語への深い知識を持っていました。

その広告の中で、彼は「ぴったりの言葉を知ること」の価値を熱く語っています。豊かな語彙とは、ただ知識を増やすだけではない。頭の中を整理してくれたり、人との会話を豊かにしたり、世界の見方を広げてくれるすごい力を持っている。そうランドールは教えてくれます。彼曰く、言葉を自分のものにできた人は、自分の可能性だって大きく広げられるんだとか。

この記事では、ランドールが教えてくれた語彙力を伸ばす5つの方法を、当時の広告原文と一緒に日本語訳付きでご紹介します。40年という時が流れても色褪せない、言葉の達人からのアドバイスをぜひ楽しんでください!!さらにその後には、40年前の知恵がAI全盛の今にどう生まれ変わるのか、驚きの進化をたっぷりお届けします!たとえば「digital manacles(デジタルの手かせ)」なんて言葉、昔なら辞書を手に苦労したかもしれませんが、今はスマホとAIで一瞬にして解き明かせる—そんな現代版の語彙力アップ術を一緒に探っていきましょう!

【日本語訳】語彙力を高める方法 著:トニー・ランドール

International Paper社は、俳優であり言葉を深く愛するトニー・ランドール氏(アメリカンヘリテージ辞書使用委員会メンバー)に、どのように豊富な語彙を習得したのか尋ねました。

言葉は私たちを笑わせたり、泣かせたり、戦争を起こしたり、恋に落としたりします。

ラドヤード・キップリングは言葉を「人類が持つ最も強力な薬」と呼びました。もしそうなら、私は重症の中毒者で、皆さんにもこの楽しさを知ってほしいと思っています。

学生でも経営者でも、語彙が豊かになれば、自分の思いを正確に伝えられ、相手の言いたいことも理解でき、望むものを得やすくなります。

英語は地球上で最も語彙が豊富な言語で、100万語以上もあります。他の言語では表現できない細かなニュアンスも伝えられます。(例えば英語では「空 (sky)」と「天国 (heaven)」を区別できますが、フランス語やイタリア語、スペイン語では区別できません。)

しかし、平均的な大人が使う語彙はわずか3万~6万語程度です。私たちがどれほど多くの表現を見逃しているか、想像してみてください!

以下は私が言葉を覚える時に役立つ5つの方法です。

  1. 文脈から意味を推測する 知らない単語に出会ったら、文脈からその意味を推測しましょう。読書量を増やすことで、自然と多くの語彙が身につきます。

例えば「manacle(手錠)」という単語が次のように使われていたらどうでしょう。 「その手錠は30年間ジョンの手首にはめられていた。鍵を持っているのはただ一人、彼の妻だけだった。」 文脈からある程度の意味が推測できます。

  1. 辞書で調べる 次に、正確な意味を辞書で調べます。manacleの辞書的な定義は「通常両手首をつなぐ金属製の輪(手錠)」です。推測が正しいことを確認できます。
  2. 語源から深く理解する 単語の語源(ルーツ)を調べると、単語をより深く理解し記憶に残りやすくなります。例えば、manacleの語源はラテン語のmanus(手)です。manual(手作業の)、manage(管理する)、emancipate(解放する)などの単語も、この語源から理解できます。
  3. 強力な接頭辞を覚える 英語には100以下の主要な接頭辞があります。これらを覚えると、多くの単語を素早く理解できます。例えば、ante-(前)、anti-(反対)、bi-(2つの)などです。
  4. 学んだ単語をすぐに使う 新しく覚えた単語は、学んだその日に何度も使い、声に出したり文を書いたりして実際に使いましょう。

語彙力を高める5つのポイントは、 ① 文脈から推測する ② 辞書で調べる ③ 語源を理解する ④ 接頭辞を覚える ⑤ すぐに使う これだけです。

言葉が好きになる理由がわかりましたか? アリストファネスは「言葉によって心は興奮し、魂は高揚する」と言いました。2400年前の言葉ですが、現代でもその通りです。

私のように、皆さんも言葉の楽しさに夢中になることを願っています。

トニー・ランドール

40年前のアドバイスをAI時代の今に当てはめてみると??

「digital manacles(デジタルの手かせ)」—こんな言葉に出会ったら、あなたならどうやって意味を調べますか?

40年前、トニー・ランドールが教えてくれた語彙力の伸ばし方が、AIのおかげで大変身を遂げています。昔は何時間もかかっていた単語の勉強が、今ではスマホひとつでほんの数分。便利な時代になりましたよね。

1. AIで文脈がすぐにわかる

昔は:文章を読んで自分で「これってどういう意味かな」と考えるしかなかった。
今は:ChatGPTに「digital manaclesって何?」って聞くだけ。

するとAIがパッと「デジタル依存症」や「テクノロジーに縛られること」と教えてくれるんです。単なる訳語じゃなくて、現代の社会的な背景まで一緒に説明してくれるから、理解がぐんと深まります。

2. 指先ひとつで辞書の世界へ

昔は:分厚い辞書を頑張ってめくってた。
今は:スマホのアプリでサクッと検索。

「manacles」をタップすれば、意味や発音、使い方の例がすぐに出てきます。ついでに画像検索すれば、視覚的にもピンとくるし、複数の辞書を一気に比べられるから、専門的な意味から日常使いまでしっかりつかめますね。

3. 語源もAIがわかりやすく

昔は:語源辞典を手に、一語ずつ地道に調べる。
今は:「関連語を教えて」とAIに頼めば、あっという間に整理してくれる。

たとえば「manacles」がラテン語の「manus(手)」から来ているとわかると、manual、manuscript、manufactureといった仲間たちも一緒に覚えられます。AIが言葉の歴史的なつながりをパッと見せてくれるから、語彙が頭の中でつながって、しっかり身につきます。

4. SNSで学んだことをすぐ試せる

昔は:会話や日記で少しずつ練習するくらい。
今は:SNSで世界中に発信しながら覚えちゃう。

「やっとdigital manaclesから解放された! #DigitalDetox」なんて投稿すれば、新しい表現が自然に身につきます。誰かの反応やコメントで「これで合ってるかな?」もチェックできて、実践の場として最高ですよね。

5. マルチメディアで効率よく吸収

昔は:紙の本をコツコツ読むだけ。
今は:電子書籍やオーディオブック、AIの要約をフル活用。

Kindleで読んでてわからない単語をタップすればすぐ意味がわかるし、通勤中はオーディオブックで耳からインプット、AI要約で先に全体像をつかむ—こんな風にいろんな方法を組み合わせれば、語彙力がぐんぐん伸びていきます。

変わらない本質:言葉の力ってすごい

テクノロジーがどれだけ進んでも、トニー・ランドールの言葉は今でも心に響きますよね:
「言葉には人を笑わせたり、泣かせたり、恋に落としたりする力がある。」

AIは頼もしい相棒だけど、言葉で何を伝えたいかは、やっぱり私たち次第。AIがいろんな言葉を提案してくれても、あなたの気持ちや経験にぴったりの「これだ!」という一語を選ぶのは、人間の感性なんです。昔ながらの知恵と最新の技術を組み合わせれば、語彙力は想像以上に豊かになるはず。AI時代だからこそ、言葉の力をもっと楽しんでみませんか?

【原田高志の大学受験&英語学習お役立ちコラム】高校英語教師の原田高志が大学受験英語や、英語学習に役立つ情報やコラムを掲載していきます。英検1級や全国通訳案内士の資格に独学&一発合格したノウハウをふんだんに詰め込んで、皆さんに役立つ情報をご提供します。
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