【ディスコースマーカーとは?なぜ大学受験英語で覚える必要があるのか】
ディスコースマーカー(disourse markers)とは、英文の中で「話の流れ」や「論理展開」を示す言葉のことです。「but(しかし)」「for example(たとえば)」「therefore(したがって)」などが代表例で、これらがあると「ここで意見が反対方向に変わる」「ここで具体例をあげる」「ここで結論を述べる」といった流れが一瞬でわかります。
大学受験英語では、長文読解が勝負所。限られた時間で、筆者の主張や論理構造を的確につかむ必要があります。ディスコースマーカーを見れば、
- 「どこで意見が変わる?」
- 「どこで具体例が始まる?」
- 「どの文が結論や要約?」
が簡単にわかり、素早く筋道を立てて本文を理解できます。
つまり、ディスコースマーカーを覚えることは、
- 読解スピードアップ:迷わず論理の転換点を把握できる
- 正答率向上:筆者の主張や答えの根拠箇所を逃さずつかめる
- 難関大突破のカギ:複雑な英文構成でも、地図のように道筋を示してくれる
こうした効果があるからこそ、大学受験英語でディスコースマーカーをしっかり覚えることが、合格への大きな一歩になるのです!!
ディスコースマーカー レベル分けの基準
- Aレベル(共通テスト必須):教科書・標準問題集で当たり前。共通テストで得点源にするための基礎中の基礎。
- Bレベル(中堅~中上位大):共通テスト+α。これらを掴むとやや難度の高い長文で差をつけられる。
- Cレベル(難関大):早慶・MARCH上位・旧帝クラスで頻出の論理パターン。微妙なニュアンスや組み合わせを理解して得点差を広げる。
- Dレベル(超難関大):東大・京大・一橋・東工大・ICUなどで出会う可能性のある高難度表現や、複合的・文語的マーカー。これらを理解すればトップクラスの読解力が身につく。
【1. 逆接・譲歩・転換 (A⇔B)】
論理をひっくり返し、筆者本音が後半に来ることが多い。受験英語で最重要カテゴリー。
Aレベル(共通テスト必須)
- but(しかし)
- however(しかしながら)
- though / although(~だが)
- despite / in spite of(~にもかかわらず)
Bレベル(中堅~中上位大)
- yet(それでも):強調的逆接
- still(それでも):状況が続く逆接
- of course~, but… / it is true that~, but… / indeed~, but… / certainly~, but…(確かに~だが…):譲歩構文バリエーション、スムーズに読めれば中堅~中上位大で有利
Cレベル(難関大)
- nevertheless / nonetheless(それにもかかわらず):よりフォーマル・論理的文章で多用
- even if / even though(たとえ~でも):強い譲歩感、複雑な条件反転表現
Dレベル(超難関大)
- notwithstanding(~にもかかわらず):文頭・文尾で独特の韻律
- albeit(~ではあるが):高度な文語表現、超難関対策
【2. 対比 (A⇔B)】AとBを並列・対照
Aレベル(共通テスト必須)
- while(~する一方で):対比の基本。注意:whileは「同時に起こる」意味でも使うが、対比文脈では「AとBを対比」の意味が強くなる。
Bレベル(中堅~中上位大)
- whereas(~であるのに対して):whileより明確な対比色が強く、文語的・フォーマル。共通テストでは稀だが、中上位大や難関私大対策で押さえると有利
- on the other hand(他方で):AとBを並べて対比
- in contrast(対照的に):コントラストを明確に示す
- unlike(~とは違って)
※while vs whereas の違い:
- while:元々「~する間」だが、対比用法では「AとBが同時存在するけれど異なる性質を持つ」イメージ。比較的カジュアルに使われ、教科書レベルでも頻出。
- whereas:よりフォーマルで、明確な対比・対照を打ち出す表現。AとBの違いを論理的・学術的な文章で際立たせたいとき用いる。よって共通テストレベルより上位で登場しやすい。
Cレベル(難関大)
- not A but B(AではなくB) / rather than A, B(AよりむしろB):Aを退け、Bを重視する転換対比
- as compared to A(Aと比べると):比較対象を強調
Dレベル(超難関大)
- on the contrary(それどころか):単なる対比でなく、読者の予想を裏切る反転対比。基本的には知名度高いが、超難関大では「on the other hand」との微妙な違いを意識させる問題もあり得る。
【3. 並列・追加 (A+B)】
Aレベル(共通テスト必須)
- and(そして)
- also(~もまた)
- in addition(加えて)
- moreover / furthermore(さらに)
Bレベル(中堅~中上位大)
- besides(その上)
- what is more(さらに)
C・Dレベルは特に上位難度なし。
【4. 原因・理由/結果・結論 (A→B)】
Aレベル(共通テスト必須)
- because, since(~なので)
- because of, due to(~のために)
- so(だから), therefore(したがって), thus(したがって), as a result(その結果)
Bレベル(中堅~中上位大)
- owing to / on account of(~のために):やや硬い
- now that(今や~なので):状況変化踏まえ
Cレベル(難関大)
- consequently / accordingly(その結果):論理性強調
- hence(それゆえ):文語的
Dレベル(超難関大)
- thereby(そうすることで):分詞構文と組み合わさり、因果関係が複雑になる場合がある
【5. 要点強調・主張提示】
Aレベル(共通テスト必須)
- I think / I believe(私は~と思う)
- in my opinion / in my view(私の考えでは)
Bレベル(中堅~中上位大)
- The point is that~(要は~だ)
- The fact is that~(事実は~だ)
Cレベル(難関大)
- What matters is that~(重要なのは~だ)
- It is important (necessary) that~:強調構造で意見を前面に
Dレベル(超難関大)
- It is not A but B that~:強調構文+否定で本質を示す高度な論理展開
【6. 要約・言い換え (A=B)】
Aレベル(共通テスト必須)
- in short, in brief(要するに)
- to sum up, in sum(まとめると)
Bレベル(中堅~中上位大)
- in other words(言い換えれば)
- that is (to say)(つまり)
Cレベル(難関大)
- namely(すなわち):硬めな表現で論理的文章に多い
Dレベル特有なし。
【7. 例示・具体化 (A⇒例)】
Aレベル(共通テスト必須)
- for example, for instance(たとえば)
- such as(~のような)
Bレベル(中堅~中上位大)
- including(~を含めて)
Cレベル(難関大)
- take ~ as an example(~を例として考えると)
Dレベル特有なし。
【8. 特殊・高度なパターン】
B~Cレベル
- not only A but also B(AだけでなくBも):追加・強調
- even if(たとえ~でも):条件付き譲歩、難関寄り
Dレベル(超難関大)
- not A, on the contrary, Bなど複合強調。
- albeit, notwithstanding, therebyなど文語・特殊表現を正確に捉える必要有。
【実践的トレーニング法】
- 印をつけて読む(視覚化):
過去問・演習問題でマーカー発見⇒即下線を引く!- 初めは全部に線を引いてOK。慣れると「これは重要」「これは補足」と段階的にフィルタリング可能。
- 最終的には目が自然にマーカーに引っかかるようになり、論理展開が自動的に頭に入る。
- マーカー前後を即要約(即時理解):
- but → 「何を否定して、何を主張?」
- for example → 「どの主張を例で補強?」
- in short → 「ここまでの文章は何をまとめようとしている?」
頭の中で5~10秒程度で簡潔な要約を入れる習慣を毎回繰り返せば、論理的読解力が急上昇。
- シャドーリーディングで定着(音読の活用):
- 声に出して読む際、ディスコースマーカー部分で声の抑揚を変えてみる。
- 逆接なら少しトーンを変え、まとめ部分でややゆっくり読むなど、「耳」でも論理を感じると記憶に残る。
- ライティングで使いこなす(能動的習得):
- 自分で英作文する際、「therefore」を使って結論を明示、「rather than」を使って対比強調など、マーカーを意図的に挿入。
- 書きながら「このマーカーはどんな効果を与えるか?」と考え、理解が一層深まる。
- 段落・文章構造のマッピング(上級応用):
- センテンス単位でなく、段落単位でマーカーを観察。
- 「導入(意見A)→対比(while…)→逆接(however…)→結論(in conclusion…)」といった構造を段落ごとに掴むと、長文全体のロジックが明確になり、設問対応が楽になる。
【これで差がつく!超応用アドバイス】
- 逆接マーカーの連鎖に注意:
「but…however…」と連続する場合、最終的な主張はどこ?- 難関校はわざと複数マーカーを出し、本当に言いたいことを最後に隠すことがある。慎重に読むよう心がけよう。
- 微妙なニュアンスを習得:
- 「on the contrary」は単に反対ではなく「予想を裏切る逆方向」
- 「whereas」は「while」よりフォーマルで明確な対照
- 「not A but B」ではBが主役になることを即察知 こうした微妙な違いが難関・超難関大で命運を分ける。
- 段落冒頭マーカーを見逃すな:
- 「However,」が段落冒頭なら、前段落の流れを反転し、新しい展開や筆者の本音を提示している可能性大。
- パラグラフ全体のトーンを読めれば、設問の意図にも気づきやすい。
- 実際の過去問で検証:
- 志望校の過去問を解くときに、マーカーを印づけして論理展開を追う練習を繰り返せば、本番で迷わない。
- 慣れたら時間短縮と精度アップが実現し、合格点ラインに直結する。
【まとめ】
「超絶大学受験英語ディスコースマーカー・ガイド」は、共通テストから超難関大までフルカバーし、各表現のレベル目安・使い方・ニュアンス違い・効率的な学習方法・超応用アドバイスまで徹底的に網羅しました。
- 基本(A)→中級(B)→難関(C)→超難関(D)と段階的に習熟することで、どんな長文にも対応可能に。
- 「while」と「whereas」の違い、微妙な逆接表現や強調構文、文脈に応じた読み分けなど、細かな点まで押さえれば、他の受験生が理解しきれない箇所でも差をつけられます。
このガイドを参考に、ディスコースマーカーを「読みの地図」として活用し、英語長文読解で圧倒的なアドバンテージを手に入れてください!!
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