クイズで覚える!難関大学で出た難英単語

【chattelとは?】chattelの意味や使い方は? クイズで覚える!難関大学入試に出た難英単語 ~音声つき~ [早稲田大(国際教養)2024]

【chattel】

[問] 次の文中の”chattel”の最も適切な意味を1~4より選びなさい。

Historically, slaves were considered mere chattel, with no rights or legal protections.

1. 不動産
2. 動産(所有物)
3. 家畜
4. 商品


【出典】 早稲田大(国際教養)2024

【解答&解説】

正解は2番です。
chattel /ˈtʃætl/
名詞
(1) (法律)動産、所有物
(2) 奴隷

chattelは主に法律用語として使われ、動産や所有物を指します。不動産(real property)と対比される概念で、持ち運び可能な個人的な所有物を意味します。

また、chattelは歴史的に奴隷制度の文脈でも使われてきました。奴隷は人間ではなく、主人の所有物として扱われ、売買の対象とされたのです。問題文では、まさにこの意味で使われています。

【問題文の日本語訳】

歴史的に、奴隷はただの動産(所有物)とみなされ、権利も法的保護も与えられなかった。

【chattelを使った例文】

★ The old car, despite its sentimental value, was considered chattel and sold along with the other assets during the bankruptcy proceedings.
その古い車は、感傷的な価値はあったものの、破産手続きの中で他の資産と共に動産とみなされ、売却された。

★ In some societies, women were treated as chattel, with few rights and little control over their own lives.
一部の社会では、女性は動産(所有物)のように扱われ、権利もほとんどなく、自分の人生をコントロールすることもほとんどできなかった。

【語源や関連語】

chattelは、中世英語のchatel(財産、所有物)に由来し、これは古フランス語のchatel(動産)から来ています。さらにさかのぼると、ラテン語のcapitāle(資本、家畜)が語源とされ、caput(頭)に由来します。

chattelと同じく、「動産」を意味する言葉としては、movables、personal property、goods and chattelsなどがあります。

chattelという単語には、興味深い法律上、歴史上の含意があります。

英米法では、chattel slavery(奴隷制度)やchattel mortgage(動産抵当)といった表現があります。特にchattel mortgageは、借金の担保として動産(車や家具など)を差し出す契約を指します。これは、不動産を担保とするmortgage(抵当権)とは区別されます。

歴史的には、奴隷制度の文脈で、chattel slaveryという表現がよく使われました。これは、奴隷が人間ではなく、所有者の動産(chattel)として扱われる制度を指します。アメリカ南部の植民地時代や19世紀前半に特に顕著でした。

また、chattelは、女性の権利が制限されていた時代に、女性の地位を表す言葉としても使われました。結婚した女性は夫の所有物とみなされ、自分の財産や収入を管理する権利がほとんどなかったのです。

このように、chattelという単語は、所有と支配の概念と深く結びついており、歴史的・社会的な文脈を理解する上で重要な役割を果たしています。現代では奴隷制度は廃止されましたが、言葉の背景にある意味合いを知ることは、人権や平等についての議論に欠かせません。

関連記事