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今回は、2025年に知っておくべき最新のスラング100選を一挙にまとめました。SNS上の小粋な会話からリアルな雑談の場まで、「それってどういう意味?」を卒業して一歩リードするためのヒントがきっと見つかるはずです。ぜひこの一覧を参考に、新しい言葉のトレンドをキャッチアップしてみてください。
1. Mid(ミッド)
【意味】「中間の」「イマイチな」という評価を表すスラング。最高でも最低でもなく「まあまあ」「可もなく不可もなく」という意味。
【例文】 “The movie was mid – not bad, but not great.” (「その映画、まぁ普通だったね――悪くもないけど良くもない」)
【解説】 元々「middle(中間)」に由来し、何かの出来が平均的で特筆すべき点がないことを指す表現。Gen Z世代の無関心さを反映した言葉とも言われ、テストの結果や新曲の感想を聞かれたときに「まぁまあだった」と軽く評価する際によく使われる。良くも悪くもリアクションに困る対象に対し、「Mid」と評することでニュートラルな立場を示す。
2. Bussin’(バッスン)
【意味】 「最高にイケてる」「めちゃくちゃ美味しい」を意味する賛辞のスラング。特に食べ物や音楽などが「とても良い」時に使われる。
【例文】 “This pizza is bussin’!” (「このピザ、めっちゃうまい!」)
【解説】 「bussin’」は黒人英語(AAVE)由来の表現で、数年前から使われていたが2020年代にTikTokなどで広まり定着した。ニッキー・ミナージュとLil Babyによる曲「Bussin」の影響でさらに浸透したとも言われる。食べ物の感想として「うますぎる!」と言いたいときや、ファッション・音楽が「最高!」と盛り上がる際に若者が気軽にコメントに使う。
3. Skibidi Toilet(スキビディ・トイレット)
【意味】 本来は奇妙なTikTok/YouTube発の動画シリーズの名前だが、Gen Z・Gen Alphaの一部で「クールなもの」「イケてる」という意味でジョーク的に使われることがある。
【例文】 “You got a new haircut? That’s skibidi!” (「新しい髪型にしたの?それスキビディだね!」)
【解説】 「Skibidi Toilet」は2023年にバイラルになったジョージア人アニメーターによるシュールな動画シリーズ。内容は人間の頭がついたトイレと機械生命体の戦いという奇抜さで、小学生〜ティーンに大流行した。その結果、「skibidi」という無意味なフレーズ自体がミーム化し、日常会話でもふざけて「イケてる」「ヤバい」のような意味合いで使われることがある。ただしスラングとして一般的というよりは、ごく一部のネットミーム文化なので、冗談の通じる場面でのみ使われる。
4. Rizz(リズ)
【意味】 「異性を惹きつける魅力」「ナンパ能力」を指すスラング。元の意味はcharisma(カリスマ性)の略で、主に男性が女性を口説く際の腕前を表現する。
【例文】 “He’s got rizz – he flirted with her and got her number instantly.” (「彼、リズがあるよ――あっという間に彼女を口説いて番号ゲットしてた」)
【解説】 2023年のオックスフォード英語辞典で「Rizz」は年間最優秀語に選ばれたほど注目された語。人気ストリーマーKai Cenat(カイ・シナット)が広めた言葉とも言われ、特にTikTokで「ゲーム(恋愛テク)がある」男性を称賛する際に使われる。「Rizzler(リズラー)」といえばナンパの達人のこと。男女問わず使われるが、「彼/彼女には人を惹きつける魅力がある」といった場合にカジュアルに使う表現。
5. Delulu(デルル)
【意味】 “Delusional”(妄想的な、勘違いしている)の略で、「イタイほど非現実的な思い込みをしている人」を指すネット俗語。日本語の「イタイ人」「痛々しい勘違い」に近いニュアンス。
【例文】 “She’s delulu thinking he’ll text back immediately.” (「彼女、彼がすぐ返信してくれると思ってるなんてイタすぎ」)
【解説】 もとはファンダム界隈でアイドルとの妄想恋愛に浸るファンなどをからかう表現として人気になった。TikTokやInstagramリールで2023年頃に広まり、特に恋愛で勝手な期待をしている人に対して「あの子デルルだわ」と冷やかすように使われる。自分で「ちょっとデルルだけど…」と自嘲気味に使うこともあり、妄想と現実のギャップをコミカルに表現するスラング。
6. The ick(ディ・イック / イック)
【意味】 直訳は「嫌悪感」。特に恋愛対象への急激な冷めや嫌悪を感じさせる要素や行動を指す。「イックが生じる」といえば、相手に興ざめしてしまった状態。
【例文】 “He picked his teeth at dinner and it gave me the ick.” (「彼がディナー中に歯をようじでシーシーし始めて、一気にイックが来た」)
【解説】 イギリス発の恋愛リアリティ番組などで広まった表現で、付き合い始めた相手の何気ない言動に「なんか無理…」と感じてしまう現象を言う。若者は「あ、それはイックだわ」のように名詞化して使い、友達同士で「◯◯されたら一発でイック」と盛り上がるネタにもなっている。SNS上では「#ickリスト」として「恋人にされたら冷める行動」を列挙する投稿も人気。「the ickを与える」という言い方で、「相手をドン引きさせる」という意味にもなる。
7. Pookie(プーキー)
【意味】 「大好きな人」「恋人・親友など大切な人」に対する愛称。日本語でいう「ダーリン」「○○ちゃん」的なニュアンスの甘い呼び名。
【例文】 “Good night, pookie! Talk to you tomorrow.”(「おやすみ、プーキー!また明日話そうね」)
【解説】 元々は英語圏で子供への愛称として古くからある言葉だが、2023年頃にTikTokやInstagramで若いカップルが互いを「pookie」と呼び合う様子が話題になり再流行。非常に甘い愛称なので、冗談めかして友人同士で「ようプーキー」と茶化す場合もある。
8. Let them cook(レット・ゼム・クック)
【意味】 直訳「彼らに料理をさせておけ」。転じて「途中で口出しせず見守ろう」「好きにやらせておこう」という意味のネットスラング。
【例文】 “He’s working on a surprise project. Let him cook.”(「彼、何かサプライズ企画をやってるみたい。好きにやらせておこう」)
【解説】 もとはスポーツやゲームの文脈で、調子が出ている選手に干渉しないよう促す言い回しとして使われていた。2022~2023年頃にTikTokやTwitterでミーム化し、誰かが「今まさに何かすごいことをしようとしている」場面で「Let them cook(様子を見守ろう)」とコメントされるように。失敗して「もうダメだ…」となった時は “He’s cooked”(料理されてしまった=やられた)と表現する派生もある。
9. Ate (and left no crumbs)(エイト(アンド・レフト・ノー・クラムズ))
【意味】 「完璧にやり遂げた」「最高のパフォーマンスだった」という意味の賞賛表現。大成功を収めたり称賛される出来をした時に使われる。
【例文】 “She ate and left no crumbs with that performance.”(「彼女、あの演技で全部食い尽くして一欠片も残さなかったよ」)
【解説】 直訳「彼女は食べてパンくずすら残さなかった」から「キレッキレで隙のない完璧さ」を比喩的に表す。主にTwitterやTikTokでダンスや歌の動画に対し「She ate」などとコメントされる。「~して一欠片も残さなかった」は「完全勝利」のイメージでも使われる。
10. Cap / No cap(キャップ/ノーキャップ)
【意味】 Capは「嘘」、No capは「嘘じゃない/マジで」という意味。若者の間で「それウソでしょ」「いやガチだって」と真偽を強調する際に使われる。
【例文】 “He said he owns a Lambo – that’s cap.”(「彼、自分がランボルギーニ持ってるって言ったけど…それは嘘だね」)
【解説】 元は米国南部の黒人コミュニティの俗語で「cap」が嘘を意味した。2020年頃からSNSで🧢(帽子)の絵文字とセットで広まり、疑わしい投稿への返信に帽子の絵文字を付ける文化も。「No cap」は「帽子無し→嘘じゃない」の意味で「I’m not even capping=マジで言ってる」といった形で使われる。会話でも「No cap, that party was wild.」のように使う。
11. Bet(ベット)
【意味】 スラングとしては「了解」「いいね」「任せて」といった肯定・同意を示す間投詞。相手の提案に対してカジュアルに「OK」を伝えるイメージ。
【例文】 “You free at 6?” “Bet!”(「6時空いてる?」「おっけー!」)
【解説】 元々は「賭ける」という動詞だが、若者言葉では「賭けてもいいくらい賛成」というニュアンスから短く「Bet.」と言うと「決まりだね」や「オッケー」の意味になる。挑発的に使うと「じゃあ見てろよ」「本気だな?」のような意味合いにもなる。
12. BFFR(ビーエフエフアール)
【意味】 “Be F**king For Real” の略。「マジで言ってるの?」「ふざけないで本気でいて」という強めのツッコミスラング。相手に真面目になるよう促す表現。
【例文】 “You think you can finish all that pizza alone? BFFR.”(「そのピザ一人で全部食べられるって?マジで言ってる?」)
【解説】 元はTikTok上の音声ネタから広がり、2022年頃から「#BFFR」のハッシュタグも見られるようになった。「be for real(真面目になれ)」をさらに強調しており、冗談や信じ難い発言に対し半笑いでツッコむ際に使われる。
13. Bougie / Boujee(ブージー)
【意味】 「ブルジョワっぽい人」「気取って贅沢な人」を指すスラング。「金持ちぶった」「高級志向な」という形容にも使われる。
【例文】 “She’s too boujee to shop at thrift stores.”(「彼女、気取ってて古着屋で買い物なんて絶対しないの」)
【解説】 「bourgeois(ブルジョワ)」が語源で、高級嗜好やブランド物ばかり好む生活スタイルを揶揄する際に使われる。ヒップホップ文化から派生し、Migosの曲『Bad and Boujee』(2016)で若者の間に浸透。「リッチでキラキラした感じ」という意味合いもあり、冗談めかして「I’m feeling bougie today!」と言うこともある。
14. Cheugy(チュージー)
【意味】 「ダサい」「古臭い」という意味の俗語。特に流行遅れでイケてない様子や、無理にトレンドに乗ろうとしてズレている感じを指す。
【例文】 “Wearing skinny jeans now is so cheugy.”(「今どきスキニージーンズ履いてるのって超チュージーだよ」)
【解説】 2021年頃にTikTokで広まった造語で、ミレニアル世代が好んだスタイルをGen Z世代が揶揄する文脈で有名になった。「完全否定するほどでもないが、何となくダサい」中途半端な古臭さを表す。スタバのパンプキンスパイスラテへの熱狂などが例。
15. Beige flag(ベージュフラッグ)
【意味】 恋愛相手の「ちょっと変わった癖や特徴」。赤旗(レッドフラッグ)ほどの警戒要素ではなく、緑旗(グリーンフラッグ)ほどの好印象でもない中立〜微妙なポイント。
【例文】 “His obsession with alphabetizing books is a beige flag.”(「彼、本をアルファベット順に並べたがるんだけど、まぁベージュフラッグかな」)
【解説】 TikTok発の恋愛用語で、2022年頃から使われ始めた。赤でも緑でもない「ベージュ」という曖昧さを表す。例えば「デート相手が毎日お母さんと電話している」など、即NGではないが気になる癖を指してSNSで盛り上がる場合によく使われる。
16. Bed rot(ベッドロット)
【意味】 「ベッドで腐る」。ベッドから出ずに長時間ダラダラ過ごすこと、あるいはそんな状態を指す。
【例文】 “Sunday plan: nothing but bed rot and Netflix.”(「日曜の予定:ベッドにこもってNetflixを見るだけ」)
【解説】 2023年頃、TikTokで流行した自虐ネタの一種。「休みの日に何もしないでベッドにこもる」という状況を極端に「腐る」と表現している。忙しい週の反動で何もせず休養を取ることを「I need some bed rot this weekend.」のように言う場合もある。
17. Girl Dinner(ガールディナー)
【意味】 若い女性が夜に適当に食べる簡易な食事を指すネットミーム。お菓子やつまみ、小皿料理の寄せ集めなど「ちゃんとしていない夕食」。
【例文】 “My girl dinner was just cheese, olives and chips.”(「昨日の“ガールディナー”はチーズとオリーブとポテチだけだった」)
【解説】 2023年にTikTokで流行。クラッカーとチーズだけやポップコーンとグミだけなど、栄養バランスが偏った食事を「これが私の晩ご飯」として投稿し合うミームから広まった。本人が満足していればOKという自虐&共感がポイント。
18. Girl Math(ガールマス)
【意味】 女性が買い物を正当化するための独特な論理計算(屁理屈)を指すスラング。お得に感じる理由づけやこじつけをまとめてこう呼ぶ。
【例文】 “These shoes were 50% off, basically free by girl math!”(「この靴は50%オフだから、ガールマス的には実質タダみたいなもん!」)
【解説】 2023年にTikTokでバイラル。「現金で払ったらタダみたいなもの」「セールで買えなかったら損」といったユーモラスな自己肯定が「Girl Math」。SNSで「それガールマスだね!」とツッコミを入れる形でも会話に登場する。
19. Brat(ブラット)
【意味】 直訳だと「子憎たらしいガキ」だが、若者文化では「型破りで自分らしく生きるイケてる子」を指す肯定的スラング。特に自己主張の強い女性像。
【例文】 “Her style is so unique – total brat vibes.”(「彼女のスタイル、すごく個性的で完全にブラットな雰囲気」)
【解説】 本来は否定的な意味を逆手に取り、「他人に媚びず自分らしく生きる若者」を称える文脈で使われる。「Bratスタイル」というファッション・メイクのトレンドもあり、派手で反骨的な要素が人気。
20. Slay(スレイ)
【意味】 「超カッコいいことをする」「完璧にやり遂げる」という賞賛スラング。ファッションやパフォーマンスを褒めるときの「最高!」のニュアンス。
【例文】 “You slayed that outfit today!”(「今日のコーデまじスレイだったよ!」)
【解説】 元々は「殺す」という意味だが、ドラァグクイーン文化やビヨンセの曲『Formation』などを通じて「魅了する」「圧倒する」という意味に転じた。友達同士で「Girl, you slay!(やるじゃん!)」と使うことが多い。