【cerebral】
[問]
次の文中の”cerebral”の最も適切な意味を1～4より選びなさい。
The professor’s lecture was highly cerebral, delving into complex philosophical concepts that challenged the students’ intellect.
1. 脳の
2. 知的な
3. 感情的な
4. 単純な
【出典】 慶應大（法）2024
【解答＆解説】
正解は2番です。
cerebral /serəbrəl/
形容詞
(1) 脳の、大脳の
(2) 知的な、高度に知性的な
cerebralは本来「脳の」という意味ですが、転じて「知的な、高度に知性的な」という意味でも使われます。この文脈では、教授の講義が複雑な哲学的概念を扱い、学生の知性に挑戦するものだったと述べられているので、cerebralは「知的な」という意味で用いられていると判断できます。
【問題文の日本語訳】
教授の講義は非常に知的で、学生の知力に挑戦するような複雑な哲学的概念を深く掘り下げるものだった。
【cerebralを使った例文】
★ The book is a cerebral exploration of the human psyche, requiring readers to think deeply about their own motivations and behaviors.
その本は人間の心理を知的に探求したもので、読者自身の動機づけや行動について深く考えることを要求する。
★ The cerebral cortex is responsible for higher-order cognitive functions such as perception, memory, and decision-making.
大脳皮質は、知覚、記憶、意思決定などの高次認知機能を担っている。
【語源や関連語】
cerebralはラテン語のcerebralis「脳の」に由来し、cerebrum「脳」という語幹を持ちます。cerebrumはプロト・インド・ヨーロッパ語根の*ker-「頭」に遡ると考えられており、頭蓋骨の形状を表していたようです。
関連語としては、「小脳」を意味するcerebellum、「脳炎」を意味するencephalitis、「脳血管」を意味するcerebrovascularなどがあります。また、「脳卒中」を意味するcerebrovascular accident (CVA)は医学用語として広く用いられています。
cerebralに関連した面白い豆知識をいくつかご紹介しましょう。
まず、cerebralという言葉が「知的な」という意味で使われるようになったのは、19世紀後半のことだと言われています。脳が知的活動の中心であるという認識が広まったことで、このような比喩的な意味が生まれたのでしょう。
また、映画やテレビドラマなどでよく耳にする”cerebral palsy”は「脳性麻痺」を意味する医学用語です。これは、脳の損傷や発達障害によって引き起こされる運動障害を指します。
さらに、SF作品などで”cerebral implant”（脳インプラント）というフレーズを目にすることがあるかもしれません。これは、脳に直接埋め込まれたコンピューターチップを指し、記憶力や知能の増強に用いられる架空の技術として描かれることが多いです。
cerebralという言葉は、脳科学や医学、SFなど、様々な分野で興味深い話題を提供してくれます。脳の働きについて考えることは、私たち自身の思考や行動を見つめ直すきっかけにもなるでしょう。
